麺 ── ラーメン
豆腐ラーメン
Toufu Ramen
岩槻城址公園の食堂で、まかない料理から生まれたとされる豆腐ラーメン。鶏がらのあっさり醤油スープに、豆腐と豚ひき肉を合わせた餡がとろりとかかり、辛味を抑えたやさしい味に仕立てられている。
- 発祥: 埼玉県さいたま市岩槻区
- 醤油
- 東京から北へ約30km
埼玉県さいたま市岩槻区
何でできているか
鶏がらベースのあっさりとした醤油スープに、ひし形に切った絹ごし豆腐と豚ひき肉を醤油で合わせた餡がとろりとかかる。豆腐は崩れにくいよう特注で切られ、とろとろとした舌ざわりを保ったまま丼に沈む。豆板醤は使わず、ラー油もごく控えめで、麻婆豆腐のような辛さはほとんど感じない。麺は中太から中細のちぢれ麺で、わかめとネギが彩りを添える。
どう作るのか
特注の絹ごし豆腐をひし形に切り、煮崩れる直前で餡に加える。餡は豆腐と豚ひき肉を醤油ベースでまとめ、辛みをつけずに仕上げるのが決め手とされる。辛みを抑える判断は、子どもから年配の客まで幅広く食べてもらいたいという当初からの狙いに沿ったものだったとされる。発祥の食堂では、まかない料理として作られていた一品を店の創業者が試食し、そのまま商品化を決めたと伝わる。当初は「豆腐そば」と呼ばれていたという。
なぜこの形になったのか
一説によると、1970年、岩槻城址公園内の食堂で働いていた中華担当の料理人が、自分のまかないとして作っていた豆腐料理を一杯のラーメンに仕立て直したのが始まりという。まかないという店の裏側の食事が、そのまま看板メニューへ昇格した経緯は、この店の食堂文化の懐の深さを物語っているとも言える。城下町として発展した岩槻の食堂文化の中で、素朴な思いつきがそのまま何十年も続く一杯に育った例といえる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ埼玉県
- 酒粕味噌ラーメン上尾市の老舗酒蔵が造る酒粕を、地元の中華料理店の味噌スープに溶かし込んだ冬季限定のラーメン。酒粕のコクと風味が味噌のうまみに重なり、寒い時期に体を温めるまろやかな後味を残す。
- どじょう煮荒川や利根川の恵みを受ける埼玉東部で、田んぼで捕れたどじょうをささがきごぼうと甘辛く煮付けた一品。栄養豊富で滋養強壮によいとされ、妊婦の栄養源としても重んじられてきた。
- 行田フライ埼玉県行田市周辺に伝わる「フライ」は、揚げ物ではなく焼き物。水で溶いた小麦粉の生地にネギや豚肉をのせて鉄板で焼く、お好み焼きに似た軽食で、足袋工場で働く女工に広まったとされる。
- 東松山やきとり豚のカシラ肉を炭火で焼き、辛味噌だれを付けて食べる。
- 冷や汁すり鉢でごまと味噌をすり、きゅうりや大葉などの夏野菜と冷水を合わせたつけ汁。うどん文化が根づく埼玉ではうどんのつけ汁として重宝され、川島町では「すったて」と呼ぶ。
- いがまんじゅうあんこ入りの田舎まんじゅうを赤飯でくるんで蒸した、鴻巣市発祥とされるハレの日の菓子。栗のイガのような見た目が名の由来で、甘じょっぱさともちもちした食感が持ち味。