麺 ── ラーメン
酒粕味噌ラーメン
Sakekasu Miso Ramen
上尾市の老舗酒蔵が造る酒粕を、地元の中華料理店の味噌スープに溶かし込んだ冬季限定のラーメン。酒粕のコクと風味が味噌のうまみに重なり、寒い時期に体を温めるまろやかな後味を残す。
- 発祥: 埼玉県上尾市
- 味噌
- 東京から北西へ約40km
埼玉県上尾市
何でできているか
店それぞれの味噌スープに酒粕を溶かし込んであり、口に含むと味噌の塩気の奥から酒粕特有の甘い香りとコクが立ちのぼる。仕込みの段階でアルコール分はとばしてあるため、香りは残るものの飲み口は軽い。湯気とともに立ちのぼる香りは日本酒の蔵をのぞいたときのそれに近く、ラーメンでありながら酒どころの気配を漂わせている。味噌単体よりも輪郭がやわらぎ、後味に酒粕らしい上品な甘みが残るのが特徴とされる。
どう作るのか
地元の酒蔵が搾ったあとに残る酒粕を、各店が自慢の味噌スープに合わせて溶き入れる。酒粕の量や溶かし方は店ごとに違うといい、味噌の配合との相性を探りながら仕立てられている。搾りたての酒粕は年により風味が変わるといい、その年ごとの出来を見ながら味噌との配合を微調整する店もあるとされる。11月から3月ごろまでの期間限定で提供され、寒い時期に合わせて体を温める一杯として位置づけられている。
なぜこの形になったのか
一説によると、上尾市に100年以上続く酒蔵が搾りたての酒粕を持つことに目をつけ、地元の商工会議所と中華料理店が組んで商品化を進めたのが始まりという。酒粕は本来なら副産物として扱われがちな存在で、それを主役の一つに引き上げた点に、地元の資源を無駄にしない工夫がうかがえる。酒どころとしての土地の資源を、ラーメンという日常の一杯に落とし込んだ発想が、この組み合わせを生んだと考えられる。
食べに行く前に
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この土地の食材と料理
使われる
同じ埼玉県
- どじょう煮荒川や利根川の恵みを受ける埼玉東部で、田んぼで捕れたどじょうをささがきごぼうと甘辛く煮付けた一品。栄養豊富で滋養強壮によいとされ、妊婦の栄養源としても重んじられてきた。
- 行田フライ埼玉県行田市周辺に伝わる「フライ」は、揚げ物ではなく焼き物。水で溶いた小麦粉の生地にネギや豚肉をのせて鉄板で焼く、お好み焼きに似た軽食で、足袋工場で働く女工に広まったとされる。
- 東松山やきとり豚のカシラ肉を炭火で焼き、辛味噌だれを付けて食べる。
- 冷や汁すり鉢でごまと味噌をすり、きゅうりや大葉などの夏野菜と冷水を合わせたつけ汁。うどん文化が根づく埼玉ではうどんのつけ汁として重宝され、川島町では「すったて」と呼ぶ。
- いがまんじゅうあんこ入りの田舎まんじゅうを赤飯でくるんで蒸した、鴻巣市発祥とされるハレの日の菓子。栗のイガのような見た目が名の由来で、甘じょっぱさともちもちした食感が持ち味。
- 飯餅残りご飯に小麦粉を混ぜて丸め、平たく焼いた埼玉の軽食。手作業の農作業で忙しかった時代、朝作って田んぼへ弁当代わりに持って行けた手軽さが重宝された。呼び名は地域で異なる。