鍋・汁もの
冷や汁
Hiyajiru
すり鉢でごまと味噌をすり、きゅうりや大葉などの夏野菜と冷水を合わせたつけ汁。うどん文化が根づく埼玉ではうどんのつけ汁として重宝され、川島町では「すったて」と呼ぶ。
- 発祥: 埼玉県川島町
- 東京から北西へ約50km
埼玉県川島町
系譜
冷や汁埼玉のうどん
何でできているか
すりつぶした野菜とごま味噌を冷たい水でのばした、うどんのつけ汁とされる。きゅうりや大葉、みょうがなど夏野菜の清涼感と、ごまの香ばしさ、味噌のこくが一体となり、暑い日でもさらりと食べ進められる味わいだという。冷たいつゆがのどごしのよさを一層引き立てているという。冷たさとこくを両立させた、暑さを乗り切るための知恵が凝縮された一杯だという。
どう作るのか
すり鉢でごまと味噌を合わせて、きゅうりや大葉、みょうがなどの清涼感のある野菜をたっぷりと加えて一緒にする。最後に冷たい水を注いで混ぜる。うどんだけでなく、ご飯に豪快にかける食べ方もあると伝わる。野菜もすり鉢ですり合わせる作り方が地域の特徴とされている。薬味の種類や分量は好みに応じて調整され、家庭ごとの味わいがあると伝わる。
なぜこの形になったのか
稲作の裏作として小麦栽培が広く行われたうどん文化の土地で育まれた料理とされる。農繁期には手間をかけずに栄養を取れる汁物が重宝され、四方を川に囲まれた肥沃な土地では、収穫したての野菜を使う冷や汁が農家の定番の食として親しまれてきたという。呼び名も地域ごとに異なると伝わる。夏の暑い盛りに食欲を落とさず栄養を取れる工夫として、稲作農家の食卓に根づいてきたという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ埼玉県
- 酒粕味噌ラーメン上尾市の老舗酒蔵が造る酒粕を、地元の中華料理店の味噌スープに溶かし込んだ冬季限定のラーメン。酒粕のコクと風味が味噌のうまみに重なり、寒い時期に体を温めるまろやかな後味を残す。
- どじょう煮荒川や利根川の恵みを受ける埼玉東部で、田んぼで捕れたどじょうをささがきごぼうと甘辛く煮付けた一品。栄養豊富で滋養強壮によいとされ、妊婦の栄養源としても重んじられてきた。
- 行田フライ埼玉県行田市周辺に伝わる「フライ」は、揚げ物ではなく焼き物。水で溶いた小麦粉の生地にネギや豚肉をのせて鉄板で焼く、お好み焼きに似た軽食で、足袋工場で働く女工に広まったとされる。
- 東松山やきとり豚のカシラ肉を炭火で焼き、辛味噌だれを付けて食べる。
- いがまんじゅうあんこ入りの田舎まんじゅうを赤飯でくるんで蒸した、鴻巣市発祥とされるハレの日の菓子。栗のイガのような見た目が名の由来で、甘じょっぱさともちもちした食感が持ち味。
- 飯餅残りご飯に小麦粉を混ぜて丸め、平たく焼いた埼玉の軽食。手作業の農作業で忙しかった時代、朝作って田んぼへ弁当代わりに持って行けた手軽さが重宝された。呼び名は地域で異なる。