鍋・汁もの
盆汁
Bon Jiru
ごぼうやなす、かぼちゃなど旬の野菜をたっぷり煮込んだ味噌汁。お盆に殺生を避ける禅宗の教えから、かつお節や煮干しのだしを使わず、油揚げと具材の多さで旨みを出すのが特徴とされる。
- 発祥: 三重県
- 東京から西へ約320km
何でできているか
大豆、ごぼう、なす、人参、かぼちゃ、油揚げ、十六ささげなど、夏の旬の野菜をたくさん使った具だくさんの味噌汁。別名「七色汁」と呼ばれるように七種の具材を使う地域もあるという。カツオ節や煮干しの出汁を使わないため、味噌汁というより野菜の煮物に近い、具材そのものの甘みが立つ味わいになる。江戸期の松阪の年中行事を記した書物にも、これに近い汁の記述が残るという。
どう作るのか
夏野菜を適当な大きさに切って湯で煮て、最後に味噌を溶き入れてつくる。カツオ節や煮干しの出汁を使わない代わりに、油揚げと具材の多さが旨味を補うという。松阪市北東部では盆の時期に食べ頃を迎える十六ささげを必ず加え、東紀州地域の一部では豆腐を入れた「はちはい」や、かんぴょうを入れた澄まし仕立ての汁もつくられるという。
なぜこの形になったのか
禅宗の家庭ではお盆に殺生をしてはならないとされ、肉や魚、カツオ節や煮干しの出汁を使わずに精進の汁をつくってきたと伝わる。盆に先祖を迎えてもてなすためにつくるので、通常の汁物より具材の種類や量を多く入れるのも特徴という。出汁を使わない分、旬の野菜を多く入れることで美味しく仕上げる工夫が、この具だくさんの形につながったと考えられる。
食べに行く前に
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この土地の食材と料理
対比
同じ三重県
- あほだき味や匂いが落ちてきた古漬けのたくあんを塩抜きし、醤油だれで炊き直す北勢地域の常備菜。美味しい時期を過ぎてから食べる「あほなことをしている」との自嘲めいた名の由来が伝わる、食品を無駄にしない知恵の料理。
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