惣菜
凍みこんにゃく
Shimi Konnyaku
厳冬期の畑にわらを敷き、こんにゃくを凍らせては昼の日差しで解かすことを20日ほど繰り返してつくる保存食。水分が抜けてスポンジ状になり、独特の食感で煮しめによく使われる。
- 発祥: 茨城県常陸大宮市
- 東京から北東へ約120km
茨城県常陸大宮市
系譜
凍みこんにゃく手作りさしみこんにゃく
何でできているか
厳冬期の畑にこんにゃくを並べて水をかけ、夜間に凍らせては日中の日差しでゆっくり解凍する作業を20日間ほど繰り返してつくる、水分が抜けてスポンジ状になった保存食とされる。味や香りはないが、煮汁やだしをよく吸い込み、独特の弾力ある歯ごたえを持つことから、煮しめなどさまざまな料理に使われる、完成までひと月かかる一品とされる。
どう作るのか
15分ほど水に浸したあと湯で10分ほど煮てアクを抜き、砂糖・醤油・酒・みりんを煮立てた煮汁でじっくり煮含める「煮しめ」が定番の食べ方とされる。近年は煮しめた凍みこんにゃくを唐揚げや天ぷら、グラタンにしたり、味付けせずお吸い物や卵とじに使ったりと、家庭や店ごとに調理法の幅もいろいろと広がっているとされる。
なぜこの形になったのか
冬の農閑期の副業として、寒暖差の大きい気候を利用してこんにゃくを凍らせては解凍する製法が丹波から伝えられ、完成までひと月を要する手間のかかる保存食として、この地に根づいたとされる。乾燥させることで長く保存がきくようになり、いまでは生産者が減って県北部でのみつくられる、希少な冬の保存食となっているという。
食べに行く前に
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この土地の食材と料理
使う
同じ茨城県
- 赤餅赤みを帯びたもろこし粉を湯で練り、だんご状にゆでてあんこやきなこをまぶす餅。稲や小麦が育ちにくい水害の多い地域で、もろこしだけが被害を免れたことから主食代わりに食べられてきた。
- あんこう鍋あんこうの身や皮、肝、胃袋などを野菜と煮る、茨城県北の冬の鍋。漁師が船上で食べたどぶ汁を、食べやすく仕上げたものとされる。味噌仕立てと醤油仕立てがある。旬は11月から3月ごろにあたる。
- あんこうの共酢ゆでたアンコウの身やヒレ、肝など複数の部位を、肝を練り込んだ酢味噌につけて食べる北部地域の冬の料理。西のフグ東のアンコウと並び称される茨城の冬の味覚として親しまれる。
- がりがりなます大根を「鬼おろし」という竹製のおろし器で粗くガリガリとすりおろし、酢漬けの魚と和えるなます。粗い食感が身上で、正月など人が集まる席でよく振る舞われてきた。ボラやコイが使われることもある。
- 五目いなりずし油揚げに、人参やごぼう、しいたけを混ぜ込んだ酢飯を詰めたいなりずし。笠間稲荷神社の門前町・笠間市では、そばやくるみも加えた華やかな具で古くから参詣客をもてなしてきたと伝わる。
- ごさい漬け塩漬けにして発酵させたイワシと大根を、柚子と唐辛子とともに漬け込む鹿行地域の冬の保存食。近年はイワシの水揚げが減り、代わりにサンマでつくられることが多くなっている。