発酵・保存 ── 発酵調味料
銚子醤油
Choshi shoyu
紀州の商人が江戸初期に興したとされる、関東を代表する醤油の産地。黒潮と親潮が交わる沖合の影響で夏冬の寒暖差が小さく高湿多湿な気候が、麹菌や酵母の働きに適していたとされ、江戸の食を支えた。
- 発祥: 千葉県銚子市
- 東京から東へ約100km
千葉県銚子市
系譜
銚子醤油
何でできているか
黒潮の影響で年間を通じて湿度が高く保たれる土地柄が、麹菌や酵母の働きに向いているとされる。関東の食文化に合わせた、塩気と旨味のバランスが取れた濃口寄りの味わいが基本となっている。派手さより安定した品質を重視した造りとされ、そばつゆやかけ醤油として日々使いやすい。江戸前寿司のつけ醤油としても好まれてきた、くせのない濃口の代表格とされる。
どう作るのか
大豆・小麦を仕込み、利根川水系の水を使って発酵・熟成させる。江戸へ川船で運びやすい立地を生かし、大消費地である江戸の好みに合わせた醤油造りが発達したとされる。高温多湿な気候の中でも安定して発酵が進むよう、蔵の造りや温度管理に工夫が重ねられてきたという。大規模な仕込みができる蔵が多く育ったことも、この産地の特徴とされる。
なぜこの形になったのか
紀州の商人が江戸初期に興したとされる。黒潮と親潮が交わる沖合の影響で夏冬の寒暖差が小さく高湿な気候が麹菌や酵母の働きに適していたとされ、利根川舟運で江戸へ運びやすい立地もあいまって、江戸の食を支える一大産地に育ったという。海運と水運の両方に恵まれた立地が、大量生産と品質の両立を可能にしたと考えられており、現在も国内有数の醤油産地として知られる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ千葉県
- アリランラーメン千葉県長柄町の峠にある一軒から始まったと伝わるラーメン。朝鮮半島の伝説の峠にちなんで名づけられたといい、たっぷりの玉ねぎと豚肉の甘みが溶け込んだ醤油スープに、自家製ラー油とすりおろしニンニクでコクと辛みを重ねる。
- ばらっぱまんじゅう収穫したばかりの小麦を挽いた生地にあんを包み、サルトリイバラ(ばらっぱ)の葉を下に敷いて蒸す北総地域の饅頭。夏祭りやお盆に人が集まると材料を持ち寄ってつくられてきたと伝わる。
- いわしの卯の花漬け酢でしめた背黒イワシを、甘酢で炒ったおからと人参、しょうがとともに漬け込む保存食。おからの白さを卯の花に見立てて名がつき、型崩れや酸化を防ぐ効果もあるとされ、正月のお節や日々の常備食として親しまれてきた。
- 落花生味噌市場に出回らない規格外の落花生を、味噌や砂糖と合わせて炒りつける常備菜。今ほど食料が豊かでなかった時代、農家が余った落花生を無駄にしない工夫から生まれたと伝わる。
- すみつかれ鬼おろしで粗くおろした大根と人参を、節分の豆や酒かすと一緒に煮た料理。栃木県から伝わったとされ、2月最初の午の日にお稲荷様へ供えてから食べる。茨城や埼玉にも同じ名の郷土料理が伝わっている。
- ゆで落花生掘りたての生の落花生をさやごと塩水でゆでる、千葉の産地ならではの季節の味。生の落花生は収穫後すぐに硬くなり出すため、掘りたてをすぐゆでないとおいしくならないという。