麺 ── ラーメン
京風ラーメン
Kyofu Ramen
京料理のイメージを重ねた京都のラーメン系統。1976年開業の「京都あかさたな」を端緒に、和風だしで細麺、薄味の醤油スープというスタイルが広まったが、濃厚志向の京都ラーメンとは別物とされる。
- 発祥: 京都府京都市
- 醤油
- 東京から西へ約370km
京都府京都市
何でできているか
和風だしをベースにした薄味の醤油スープに、細めの麺を合わせるのが基本形。京都の街のイメージに寄せて、上品であっさりとした味わいを狙っている点が、鶏ガラや豚骨でこってりと仕立てる京都ラーメンの主流とは異なる。具も湯葉や九条ねぎなど、京都らしい食材を添える店があり、見た目からして濃厚系とは一線を画す一杯として語られてきた。
どう作るのか
和風だしに薄めの醤油だれを合わせ、細麺を短めに茹でて盛る。一説によると、1976年に四条河原町の阪急百貨店に「京都あかさたな」が開業したのが端緒とされ、京都らしい上品な一杯として一時ブームになった。しかし京都出身のエッセイストらは、これを「京都っぽいイメージを模しただけ」で、地元では京都ラーメンとして認めていないと指摘してきたと伝わる。
なぜこの形になったのか
観光客が思い描く「京都らしい上品な味」に応えるために、あえて濃厚さを避け、和風だしと薄味を選んだ系統だったとされる。地元で根づいた濃厚系の京都ラーメンとは別の需要から生まれたためか、京風ラーメンを掲げる店の多くは閉店し、2020年代には全国でも数店舗を残すのみになったと語られている。観光地としての京都像と、地元で愛される味との間にあったずれを映す例とも言える。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ京都府
- ちりめん山椒ちりめんじゃこと実山椒を酒・醤油・みりんで甘辛く煮た京都の惣菜で、昭和半ばに宮川町の料理人が手土産として作り始めたと伝わる。山椒のぴりっとした香りが余韻に残る。
- えびいもと棒だらの炊いたんエビのような縞模様が特徴の京野菜「えびいも」と、北海道産のマダラを干した「棒だら」を炊き合わせる。棒だらのゼラチン質がえびいもの煮崩れを防ぎ、えびいものアクが棒だらを柔らかくする「であいもん」。
- 伏見の酒京都・伏見の酒。桃山丘陵から湧く地下水に恵まれた地で、灘の硬水に対して柔らかな水質から仕込まれるとされ、丸みのある口当たりと膨らみのある甘みを持つ、地理的表示「GI京都」の酒質と重なるという。
- がんもどき豆腐に野菜を混ぜて丸め揚げた一品。京都では「ひろうす」「飛龍頭」とも呼ばれ、肉を使わない精進料理の発想から、野菜を混ぜ込んで揚げる形に結びついたとみられる、京豆腐文化を代表する一皿である。
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- 賀茂なすの田楽直径10cmを超え「なすの女王」とも呼ばれる京野菜「賀茂なす」を輪切りにして油でじっくり焼き、酒・みりん・砂糖で煮詰めた田楽味噌をのせる。上賀茂の扇状地で古くから育てられてきたと伝わる。