麺 ── ラーメン
藤枝朝ラーメン
Fujieda Asa Ramen
朝からラーメンを食べる習慣。温かい一杯と冷たい一杯をセットで頼む型がある。
- 発祥: 静岡県藤枝市
- 醤油
- 東京から南西へ約160km
静岡県藤枝市
何でできているか
「志太系」と呼ばれる、魚介だしの効いたあっさりした醤油スープに、つるりとした喉ごしの麺を合わせるのが藤枝朝ラーメンの基本形。脂を抑えた軽さが、朝の寝起きの体にも重たくならない一杯を作る。地元では温かい一杯を食べ終えてから、冷たい一杯をもう一度頼む「温冷セット」が、通ならではの食べ方として広く知られている。
どう作るのか
朝に提供することを前提に、脂を控えめにし、喉ごしよく食べられる麺に仕立てる造りが特徴とされる。同じ醤油スープを温かいままと、締めて冷たくした状態の両方で出せるようにするのも、この土地ならではの提供の仕方といえる。温を先に食べるのは、冷の甘みが先に立つと温の繊細な出汁の味がぼやけてしまうためだという。早朝から店を開けて出す仕立てそのものが、この一杯の造り方の一部になっている。
なぜこの形になったのか
一説によると、茶どころとして知られるこの町では、お茶の取引などで夜明け前から仕事を始める働き者が多く、その早朝営業の文化が朝ラーメンを後押ししたと伝わる。仕事を終えた朝の食事として選ばれたのがラーメンで、早くから営業する店が定着したとされる。茶業という地場産業の働き方が、朝にラーメンを食べるこの土地の食べ方を生んだと読める。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ静岡県
- 安倍川もちつきたての餅に砂糖入りのきな粉をまぶす。県内を流れる安倍川にちなむ名で、東海道を旅する人に安倍川の茶屋の名物として親しまれ、『東海道中膝栗毛』にも登場したと伝わる。
- ぼくめし蒸したウナギとささがきごぼうを煮て、炊きたてのごはんに混ぜ込む。太すぎて売り物にならなかったウナギを養鰻場の「木杭(ぼっくい)」でまかない飯にしたのが名の由来と伝わる、大井川流域の混ぜごはん。
- フジキンカ静岡県が育成した系統豚「フジロック」に、中国浙江省原産の希少品種・金華豚を掛け合わせて作出した、静岡県だけの豚。金華豚のやわらかな肉質とフジロック譲りの霜降りを併せ持つとされる。
- 富士宮やきそば戦後、富士宮市内の駄菓子屋やお好み焼き店で子ども向けのおやつとして広まった。コシの強い蒸し麺、ラードを搾った後の「肉かす」、いわしの削り粉「だし粉」の3点が土地の型を作っている。
- がわ生のカツオをたたき、きゅうりや梅干し、青しそとともに味噌で溶いた冷たい汁。カツオ漁に出た漁師が船上で氷水に味噌を溶くとき「ガワガワ」と音がしたことが名の由来と伝わる、夏の漁師めしだったとされる。
- げんなり寿司甘く煮たにんじんを詰めた酢飯を型に押し、キンメダイの紅白のそぼろをのせる押し寿司。結婚式や七五三などの祝い事でつくられ、その大きさに食べるだけで「げんなり」してしまうことが名の由来と伝わる。