酒 ── 焼酎・泡盛
宮崎の芋焼酎
Miyazaki Imo-jochu
鹿児島と並ぶ芋焼酎の産地として知られる宮崎県の芋焼酎。黄金千貫を中心に、ジョイホワイトなど宮崎で育成された品種も使われるとされ、地域ごとの気候や土壌の違いが酒質に出るという。
- 発祥: 宮崎県
- 芋
- 東京から南西へ約850km
系譜
宮崎の芋焼酎薩摩焼酎
何でできているか
原料は鹿児島と同じくさつまいもで、中心となるのは黄金千貫だが、でんぷん質が多く香りに特徴があるとされるジョイホワイトなど、宮崎県内で育成された品種を使う蔵元もあるという。同じさつまいもでも、栽培される土地の気候や土壌によって甘みや香りの出方に違いが生まれるとされ、黒麹・白麹の選び方も酒質の幅を広げているという。
どう作るのか
米麹または麦麹で一次もろみを仕込み、蒸してつぶしたさつまいもを加える二次仕込みで発酵を進めるのは、鹿児島の芋焼酎と基本的なところで共通しているとされる。宮崎県内には北部の山間地から南部の温暖な平野部まで幅広い気候があり、蔵ごとに仕込み水の選び方や発酵中の温度管理をきめ細かく工夫しているとされている。蔵によって蒸留法や貯蔵期間を変え、それぞれの個性を丁寧に打ち出しているとされる。
なぜこの形になったのか
さつまいもは江戸期に鹿児島と同様のルートで宮崎にも伝わり、水はけの良い台地でよく育ったことから、米づくりに向かない土地の作物として定着したと伝わる。鹿児島に隣接する土地柄から同じ原料・製法を土台にしながらも、独自の品種改良や気候への適応を重ねて、宮崎ならではの芋焼酎の個性が長い年月をかけて育まれてきたとされる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ宮崎県
- チキン南蛮揚げた鶏肉を南蛮酢にくぐらせ、タルタルソースをかけた延岡発祥の一品。昭和30年代、洋食店のまかない料理として作られた甘酢漬けの唐揚げが元になったとされ、今や宮崎を代表する味として広く知られる。
- ふたたびだんごだんご粉を練って蒸し、摘みたてのよもぎを加えてもう一度つき直す延岡市のおやつ。通常一度きりの練りを「再び」おこなうことが名の由来で、あんを包んできな粉をまぶすと、若草色のやわらかな団子になる。
- 稗ずーしー猪の骨付き肉を湯がいた出汁に、米や稗、野菜を入れて炊く椎葉村の雑炊。縄文以前から食べられてきたとされる雑穀・稗を使い、猪をさばいた際には村中に振る舞われる冬の栄養源として伝わってきた。
- 日向黒皮かぼちゃの煮物宮崎市発祥の伝統野菜「日向黒皮かぼちゃ」を大きめに切り、砂糖と薄口醤油でコトコト煮る料理。西洋かぼちゃよりさっぱりとして甘みは控えめだが煮崩れしにくく、皮まで美味しく食べられるのが持ち味。
- いりこもちもち米を炒って粉にした「いり粉」を水飴で練り上げ、寝かせてから棒状に切る宮崎の菓子。江戸期に薩摩藩から伝わった節句菓子とされ、子どもの成長を願って近所に配る風習があったと伝わる。
- 地鶏の味噌ころばかし地鶏を水を使わずに焦がさないよう鍋で煮転がし、味噌をからめる小林市周辺の家庭料理。「ころばかし」は鍋の中で煮転がすことを指す県西地方の方言で、家庭ごとに具材や味付けが異なる。