酒 ── 焼酎・泡盛
芋焼酎
Imo-jochu
さつまいもと米麹(または麦麹)を原料に単式蒸留機で仕上げる焼酎。ふかし芋のような甘い香りと厚みのある甘みが特徴とされ、黄金千貫という品種が主原料として広く使われているという。
- 芋
系譜
何でできているか
主原料はさつまいもで、蒸したうえで米麹または麦麹とともに仕込む。中でも黄金千貫という品種はでんぷんの含有量が他の品種より2〜3割多いとされ、香りと甘みのバランスが良い芋焼酎になるとして広く使われているという。使う麹が黒麹か白麹か黄麹かでも輪郭は変わり、ふかし芋を思わせる甘い香りと、飲み込んだ後にじんわり残る厚みのある甘みが持ち味とされる。
どう作るのか
まず米麹または麦麹と水だけで一次もろみを仕込んで酵母を増やし、そこに蒸してつぶしたさつまいもを加えて二次もろみとする二段仕込みが基本とされる。さつまいもは傷みやすく収穫後すぐに使う必要があるため、仕込みは秋から冬にかけての限られた季節に集中するという。発酵を終えたもろみは単式蒸留機で一度だけ蒸留され、原料由来の香味がそのまま残る。
なぜこの形になったのか
さつまいもは江戸期に琉球を経て九州へ伝わったとされ、水はけが良く水田に向かないシラス台地のような土地でもよく育ったことから、鹿児島・宮崎を中心に飢饉に備える救荒作物として広まったと伝わる。日照りや台風で米の収量が安定しない土地で、身近に手に入る芋を蒸留酒に仕立てて長く保存できるようにしたことが、今の芋焼酎の形につながったとされる。