麺 ── ラーメン
三条カレーラーメン
Sanjo Curry Ramen
カレースープのラーメンが市内に根付く。家庭でも食堂でも食べられてきた。
- 発祥: 新潟県三条市
- 醤油・味噌・塩・豚骨以外
- 東京から北へ約230km
新潟県三条市
系譜
三条カレーラーメン長岡生姜醤油ラーメン
何でできているか
スープの色はまずカレー粉の黄土色。溶き込むほどにとろみがつき、スプーンですくうと糸を引くほどの濃度になる店が多い。ラーメンのだしにカレーを溶かし込むため、和のうまみとスパイスの香りが同居する一杯になる。麺は中太のちぢれ麺で、とろみの強いスープをよく拾い上げる。仕上げに炒め野菜や豚肉、生卵を落とす店もあり、立ちのぼる湯気にもスパイスの香りが混じって、口をつける前から食欲を刺激してくる。
どう作るのか
作り方は店によって大きく分かれる。スープ全体をカレー仕立てにする店もあれば、醤油ラーメンにカレーあんをのせるだけの店もある。つけ麺仕立てにしたり、夏場は冷やして出したりする店もあり、「三条カレーラーメン」という一皿は一つの決まった型を指す言葉ではなく、カレーを使うという一点だけを共有した、緩やかな括りになっている。そのため店を三軒回れば、三通りの一杯に出会うことも珍しくない。
なぜこの形になったのか
三条は金属加工の職人町として栄え、鍛冶場で働く人たちは、短い休憩の中で早く食べられ、なおかつ体力の持つ食事を求めたと伝わる。カレーの油分と香辛料は冷めにくく食欲を刺激し、出前で運ばれる間も味が落ちにくい。重労働の合間に急いでかき込む一杯として、スパイスの効いたとろみスープが、この街に根づいたと考えられる。汗をかく現場仕事にはことさら合う一杯として、今も職人の街に居場所を持っている。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ新潟県
- あんぼ米粉の生地であん餅や漬け菜、なすなどの具を包んで蒸す中越地域の郷土料理。小麦が育ちにくく米どころだった土地柄から、長野の「おやき」に似ながらも皮に米粉を使うのが特徴とされる。
- 越後味噌精白した丸米を使うため麹粒が味噌の中に浮いて見えることから「浮麹味噌」とも呼ばれる、新潟県の赤色辛口味噌。上越・中越・下越・佐渡それぞれで気候風土に応じた作り方の違いがあるとされる。
- ふぐの子の粕漬けゴマフグの卵巣を2年以上塩蔵したのち佐渡の酒粕で長期熟成させる珍味。ふぐ調理師免許を持つ者が処理したものだけが出回り、江戸時代から佐渡でつくられてきたと伝わる。
- ふかしなす巾着なすを半分に切って蒸し、冷やしてからし醤油や生姜醤油で食べる新潟の郷土料理。なすの生産量が全国有数の新潟で、体を冷やす夏の一品として親しまれてきたと伝わる。
- へぎそば新潟県小千谷市で、織物の糸を糊付けする海藻「布海苔」をつなぎに使い始めたそば。「へぎ」と呼ばれる木箱に一口ずつ盛り付ける。
- 冷やし汁みそ仕立てだし汁を味噌でのばし、きゅうりや青じそを刻んで加える中越地方の冷たい汁物。夏に食欲が落ちても食べやすいよう工夫された料理で、そのままでもごはんや麺にかけても食べられると伝わる。