麺 ── ラーメン
釧路ラーメン
Kushiro Ramen
極細の縮れ麺と、あっさりした醤油スープ。港町の朝にも食べられる軽さが身上。
- 発祥: 北海道釧路市
- 醤油
- 東京から北東へ約900km
北海道釧路市
何でできているか
極細のちりちりと縮れた麺が、あっさり澄んだ醤油スープの中で軽やかに泳ぐ。カツオ節や昆布の魚介だしに、豚チャーシューを煮込んだ醤油だれを合わせたスープは、飲み口が軽く後味もすっきりしている。麺の細さは日本でも有数とされ、噛むとちりちりとした歯ざわりが残る。丼を持ち上げたときの軽さそのものが、この一杯の第一印象になる。すすり終えたあとも胃にもたれず、次の仕事にすぐ戻れる軽さが身上とされる。
どう作るのか
麺は一玉ずつ手で丸め、一晩寝かせてから使う製法が伝わっており、これが独特のちりちりとした縮れを生む。極細に仕上げることで茹で時間を大きく短縮できる点も重視されてきたとされる。スープはあっさりとした魚介だしを軸にしながら、豚の醤油だれで奥行きを補う組み立てで、濃さより飲みやすさを優先する方向でまとめられている。茹で上がりの速さそのものが、この麺の太さを選んだ理由につながっている。
なぜこの形になったのか
釧路は夜通し漁に出て、冷え切った体で早朝に帰港する漁師たちの街でもあった。一刻も早く温まりたい漁師のために、茹で時間の短い極細麺が選ばれたと伝わり、漁船が接岸すると岸壁に屋台が並んだという。大正期に横浜から来た料理人が持ち込んだ支那そばが、この土地の暮らしに合わせて軽い味へと変わっていったとされている。冷えた体を待たせず温める、その一点に麺とスープの両方が寄り添っている。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ北海道
- 旭川ラーメン魚介と豚骨を合わせた醤油スープに、ラードで蓋をして冷めにくくする。厳寒の地ならではの工夫とされる。
- 旭川ホルメン旭川の二大名物、醤油ラーメンとホルモン焼きを掛け合わせたご当地グルメ。醤油だれのスープに、下処理して臭みを抜いた豚ホルモンをのせる。2010年代に旭川で考案された。
- ガタタンラーメン芦別市の郷土料理ガタタンをラーメンにした一杯。片栗粉でとろみをつけた塩味のスープに、野菜・肉・魚介など具だくさんの具を合わせ、仕上げに溶き卵を流し入れる。満州からの引き揚げ者が伝えた中華料理が土台にある。
- 美唄のとりめし鶏肉とたまねぎを米と一緒に醤油、砂糖、酒で炊き込むごはん。明治の開拓期、小作人に養鶏を勧めた農場主が、米が実った後に鶏をつぶして客をもてなしたのが始まりと伝わる美唄市中村地区の郷土料理。
- 美唄やきとりモツを中心に、内臓から皮まで一羽分を一本の串に刺す。
- びらとり和牛日高地方・平取町で育つ黒毛和種。昭和37年に島根県から導入された繁殖牛を礎とし、冬の厳しい寒さの中でじっくりと肥育され、味の濃さに定評があるという。札幌をはじめ道内で広く親しまれる銘柄になったという。