麺
にゅうめん
Nyumen
三輪素麺の産地、桜井市三輪に伝わる温かい素麺料理。大神神社での祈願に由来すると伝わる素麺づくりの技を受け継ぎ、夏は冷やし素麺、冬はにゅうめんとして一年を通して食べられている。
- 発祥: 奈良県桜井市
- 東京から西へ約380km
奈良県桜井市
系譜
にゅうめんしきしき
何でできているか
温かいだし汁で食べる素麺料理で、奈良県全域で食されている。桜井市三輪でつくられる三輪素麺は細く上品な喉越しが持ち味で、冷やして食べる夏の素麺とは異なる、体を温める食べ方として親しまれている。「にゅうめん」は煮麺がなまった呼び名だといわれている。1200年以上前に大神神社で祈願されたことが素麺の起源と伝わり、桜井市三輪は素麺発祥の地とされている。
どう作るのか
だし汁を温め、ゆでた三輪素麺を入れて煮る。パスタや春雨の代わりに家庭で使われることもあり、素麺カルボナーラや焼き素麺などアレンジしたレシピも増えているという。夏は冷やし素麺、冬はにゅうめんとして、一年を通して食べられている。だしのうまみをまとった細い麺を、ふうふうと冷ましながら味わうのが定番だという。
なぜこの形になったのか
大神神社に伝わる言い伝えによると、疫病と飢餓に苦しむ民を救うために三輪の里に小麦がまかれ、粉に挽いて水で練り、糸状に延ばしたものが素麺の始まりとされる。油を塗って細く延ばす技術は鎌倉時代に中国から伝わり、室町時代にはほぼ製法が完成していたという。この地の豊富な水と発達した水車製粉、冬の厳しい寒さと晴天の多さが、良質な素麺づくりに適していたと伝わる。
食べに行く前に
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この土地の食材と料理
同じ奈良県
- あまごの甘露煮渓流の女王とも呼ばれるアマゴを素焼きにし、ほうじ茶で煮てから醤油とみりんで甘辛く煮含める吉野郡・宇陀郡の料理。クセのない川魚とされ、古くから家庭で作られてきたおふくろの味という。
- 飛鳥鍋鶏肉と季節の野菜を牛乳とだし汁で煮込む明日香村の鍋。飛鳥時代に唐からもたらされた乳製品が宮中に伝わり、後に飼っていた鶏の肉を牛乳で煮た精進料理が起源とされ、昭和初期に今の形になったという。
- 鮎寿司吉野川流域で作られる、アユを姿のまま酢飯にのせて押した寿司。川の石の藻を食べて育つアユは「香魚」と呼ばれ、歌舞伎の演目に登場する鮨屋が奈良に実在したことから知られるようになったとされる。
- でんがら餡を包んだ餅を朴の葉でくるんで蒸す東吉野村・川上村の菓子。男の子の立身出世や無事な成長を願う端午の節句に作られ、一本の枝から出た葉ひとつひとつに餅を包むため、房のような形になるという。
- エイの煮こごり赤エイを醤油と砂糖で甘辛く煮つけた奈良の料理。ゼラチン質が煮汁に溶け出し、冷めるとゼリー状に固まることから「煮こごり」と呼ばれる。春日大社若宮のおん祭では、のっぺいと共に食べられてきたとされる。
- 半夏生餅/小麦餅/さなぶり餅夏至から十一日目の「半夏生」の頃、つぶし小麦ともち米をついて作る奈良盆地の餅。小麦の収穫と田植えが一段落する節目に作られ、田の神を送る早苗饗の行事に合わせて食べることから「さなぶり餅」とも呼ばれる。