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純米吟醸たけはら焼き
Junmai Ginjo Takehara-yaki
広島県竹原市の「純米吟醸たけはら焼き」は、生地に酒粕や日本酒を練り込んだお好み焼き。「安芸の小京都」と呼ばれる酒どころならではの発想で、生地そのものに地元の酒蔵の香りをまとわせているとされる。
- 発祥: 広島県竹原市
- 東京から西へ約640km
広島県竹原市
系譜
純米吟醸たけはら焼き
何でできているか
キャベツと豚肉、麺を重ねる基本の重ね焼きに、酒粕と日本酒を練り込んだ生地を使うのがたけはら焼きの特徴とされる。生地からほのかに立つ酒の香りが、ソースの甘辛さやキャベツの甘みと重なり、他の広島焼きにはない風味の層を作るという。焼き上がりの生地表面はやや白みを帯び、酒粕特有の甘い匂いが湯気とともに漂う。
どう作るのか
生地に酒粕と日本酒を加えて溶く点を除けば、キャベツと豚肉、麺を重ねて蒸し焼きにする工程は広島市内の作り方と共通する。酒粕を加えた生地は焦げやすいとされ、火加減を弱めに保ちながら焼き上げるのがこつだという。仕上げのソースや青のりも通常の広島お好み焼きと変わらない。酒粕の量は店ごとに加減され、香りの強さもまちまちだといわれる。
なぜこの形になったのか
竹原市は江戸時代から製塩業と酒造業で栄え、「安芸の小京都」と呼ばれる町並みが今も残る酒どころとされる。地元の酒蔵が仕込む純米吟醸酒や酒粕を、名物のお好み焼きにも生かそうという発想から生地に練り込む型が生まれたといわれる。同じ広島の重ね焼きでも、酒造という竹原ならではの産業が、具材ではなく生地そのものに個性を持たせる方向を選んだとされる。その香りは今も竹原の街並みと結びついているとされる。
食べに行く前に
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この土地の食材と料理
源流
同じ広島県
- あなご飯かば焼きにしたあなごをそぎ切りにし、だしで炊いたご飯に敷き詰める宮島の一皿。速い潮流にもまれて脂がのる「瀬戸のあなご」を使い、明治34年に宮島口駅の駅弁として売られたのが始まりと伝わる。
- あずま酢でしめたママカリを、酢飯の代わりに味付けしたおからで握る沿岸部の寿司。米が貴重だった時代、手に入りやすいおからで代用したのが始まりとされ、祭りや正月に振る舞われてきた。
- 美酒鍋鶏肉や砂ずり、豚肉を塩こしょうと日本酒だけで仕立てた鍋。銘醸地・西条の杜氏が酒造りの合間に食べたまかない料理が始まりで、利き酒の邪魔をしない薄味が特徴と伝わる。
- 江波巻きご飯に広島菜漬けとかつおぶし、白ごまをあえ、焼きのりで巻いた江波地区ののり巻き。片手で漕ぎながら食べられるよう両端を閉じることもあり、のり漁師の船上食として広まったと伝わる。
- 府中焼き広島県府中市に伝わるお好み焼きの一種で、豚バラ肉の代わりに牛や豚のひき肉を生地に混ぜ込んで焼く。ひき肉が生地全体に広がるため、噛むたびに肉の旨みが感じられるとされる。
- がんす魚のすり身をパン粉で揚げた広島・呉の練り物。昭和20年代、蒲鉾製造で出るすり身の余りを活用する方法として考案されたとされ、揚げかまぼこにフライ衣をまとう独特の組み合わせを持つ、地元で長く愛される味である。