鍋・汁もの
とうがん汁
Togan Jiru
皮をむいたとうがんを、とり肉や干ししいたけとともに出汁で煮て、片栗粉でとろみをつける。全国有数のとうがん出荷量を誇る愛知県で、水分が多く淡白な味わいが夏の食欲減退期に重宝されてきたとされる。
- 発祥: 愛知県
- 東京から西へ約270km
何でできているか
とうがん汁は、皮をむいたとうがんを、とり肉や干ししいたけとともに出汁で煮て、片栗粉でとろみをつける料理。愛知県はとうがんの出荷量が全国有数とされ、淡白な味わいで味が染みやすいことから、味噌汁や煮物などさまざまな料理に使われているという。とうがんは95%以上が水分といわれる、夏が旬のさっぱりとした野菜だとされる。
どう作るのか
とうがんのわたを取り、食べやすい大きさに切って皮をむき、とり肉やしいたけなどの具材とともに出汁で煮る。具材に火が通ったら片栗粉でとろみをつけて仕上げる。だしはカツオや煮干しではなく、干ししいたけでとることが多いとされる。旨味の出る油揚げを加える家庭もあるという。皮の厚さで食感や口当たりも変わるとされる。
なぜこの形になったのか
とうがんは皮が厚くかたく、冷暗所で保存すれば冬までもつほど日持ちが良いことから、この名がついたと伝わる。水分が多く淡白な味わいのため、夏の水分補給や、食欲が落ちがちな時期のメニューとして重宝されてきたとされ、冷やしても、熱々にして暑気払いとしても食べられているという。奈良時代の文献にも記載が残るとされる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ愛知県
- ふな味噌フナを大豆とともに弱火で5時間ほど煮こんでから、豆味噌と砂糖のたれで仕上げる。木曽三川下流域の川魚料理で、12月後半から1月にとれる寒ブナが脂がのって美味とされ、骨まで柔らかくなるまで煮こむとされる。
- 五平餅炊きたてのうるち米を潰して串に刺し、味噌だれをつけて焼き上げる。中部地方の山間部発祑とされ、山仕事の安全を祈る祭りの前夜につくられてきたと伝わる、奥三河をはじめ中部山間部一帯の料理とされる。
- 箱ずし木枠に酢飯を詰め、エビやアナゴ、干ししいたけ、錦糸卵などを斜めに配置して押しかためる。皆が平等にさまざまな味を楽しめるよう具材を斜めに置くのが尾張・西三河地域の特徴とされ、祝い事でつくられてきたとされる。
- へぼ飯地蜂(クロスズメバチ)の成虫と幼虫を甘辛く煮つけ、炊きたてのごはんに混ぜ込む。信州から奥三河の山間部にかけて貴重なタンパク源とされてきたと伝わり、現在はごちそうとして客人にふるまわれるとされる。
- いがまんじゅう米粉の生地で粒あんを包み、表面に着色したもち米をつける。もち米の粒が栗の「いが」に似ることが名の由来の一説とされ、西三河地域では桃の節句にお雛様へ供える風習が伝わる。
- 味噌おでん土鍋の中央に味噌だれの壺を置き、大根や豆腐などをだしで煮てから壺の味噌につけて食べる。江戸で醤油だしの「関東煮」が広まる一方、愛知では豆味噌(八丁味噌)をつけて食べる方法が根づいたと伝わる。