鍋・汁もの
ソーキ汁
Sooki Jiru
骨から肉がほろりと外れるまでじっくり煮た豚のあばら肉を、すまし仕立てのお汁でシンプルに味わう。麺にのせた「ソーキそば」は県外でも人気だが、県内ではむしろこのソーキ汁のほうが日常の味として親しまれている。
- 発祥: 沖縄県
- 東京から南西へ約1560km
何でできているか
豚の骨付きあばら肉をやわらかく煮込んだすまし仕立ての汁物で、「ソーキ骨のお汁」とも呼ばれる。骨から肉がほろりと外れるほど煮込むことで、脂と肉のバランスが良いソーキ骨本来の香りと旨味がまっすぐに感じられる。冬は大根、夏は冬瓜を合わせることが多く、沖縄そばにのせた「ソーキそば」より、県内ではこちらの汁物のほうが親しまれているという。
どう作るのか
骨付きあばら肉を湯洗いし、水から煮立ててアクを丁寧に取り除く。結び昆布と戻した干ししいたけを加えて弱火で1時間半ほどじっくり煮こみ、肉がやわらかくなったら塩や醤油で吸い物の味にととのえる。昆布の戻し汁やしいたけの戻し汁を加えると、より深みのある味わいになるといい、冬場は大根、夏場は冬瓜を加えると季節ごとの味わいを楽しめるという。
なぜこの形になったのか
かつては年末に家畜の豚をさばき、正月をこの汁をはじめとする豚肉料理で祝う習わしがあったと伝わる。つつましい暮らしの中で新年などのハレの日を迎えるために豚を調理し、仏前に供えてから家族でいただいたことが、いまも正月に欠かせない一椀として受け継がれているとされる。「豚肉正月」と呼ばれるほど、正月には豚肉料理が食卓に並び、この汁もその中心的な一品として受け継がれてきたという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ沖縄県
- 足ティビチ豚足を昆布や大根とともに、骨がすっと抜けるほどやわらかくなるまで長時間煮こむ。「弱った部位と同じ部位を食べる」という以類補類の考え方から、脚に不調のある人や年配者、美容を気づかう人に好まれてきたとされる。
- 泡盛タイ米と黒麹だけを使い、米のすべてを麹にする全麹仕込みで造る沖縄の蒸留酒。黒麹由来のクエン酸のおかげで高温多湿の気候でももろみが腐敗しにくいとされ、単式蒸留機で仕上げる焼酎の仲間だという。
- 血イリチー豚の血に、豚肉やにんじん、きくらげなどを加えて炒め煮にする沖縄独特の料理。不調のある部位と同じ部位を食べて補うという以類補類の考えから貧血予防の薬効も期待され、旧正月前や法事の供え物として振る舞われてきた。
- チムシンジ豚レバーと黄色い島にんじんを煎じるように煮こむ、体調がすぐれない時のための滋養食。食事がそのまま薬になるという「クスイムン」の考え方に基づく料理で、貧血気味の時や風邪をひいた時によくつくられてきた。
- ゴーヤーチャンプルー苦味のあるゴーヤーを、しっかりとした沖縄豆腐や卵と炒め合わせる。豆腐が入ってはじめて「チャンプルー」と呼べるとされ、夏の暑さで落ちる食欲とビタミンCの摂取を同時に支える一皿として、季節を問わず食卓に上る。
- 花酒日本最西端の与那国島でのみ製造される、アルコール分60度前後の蒸留酒。原料や製法は泡盛と同じだが、度数が泡盛の上限を超えるため酒税法上は「スピリッツ」として区別されているという。