酒 ── 焼酎・泡盛
花酒
Hanazake
日本最西端の与那国島でのみ製造される、アルコール分60度前後の蒸留酒。原料や製法は泡盛と同じだが、度数が泡盛の上限を超えるため酒税法上は「スピリッツ」として区別されているという。
- 発祥: 沖縄県八重山郡与那国町
- 黒糖・泡盛
- 東京から南西へ約2030km
沖縄県八重山郡与那国町
系譜
花酒
何でできているか
原料はタイ米と黒麹で、造り方そのものは泡盛と変わらないとされる。違いは蒸留直後の初留、つまりもっとも高濃度な部分だけをそのまま瓶詰めする点にあるといい、60度前後という高いアルコール分と、蒸留したての荒々しくも澄んだ香りを持つ、通常の泡盛とは大きく一線を画す、実に個性の強い酒質になっているとされている。
どう作るのか
蒸したタイ米に黒麹菌を繁殖させて全麹仕込みのもろみを造り、単式蒸留機で蒸留するところまでは通常の泡盛と共通するとされる。通常の泡盛は蒸留後に43度以下まで割り水するのに対し、花酒は初留部分を割り水せずそのまま瓶詰めするため、酒税法上は泡盛ではなく「スピリッツ」という別の区分に分類されることになるという。生産量がごく限られており、島外へ流通する量はわずかだとされ、入手しにくい酒でもあるという。
なぜこの形になったのか
かつて台湾との行き来が盛んだった与那国島には、台湾の酒文化の影響を受けた独自の蒸留技術が伝わったとされる。高濃度のアルコールは祭事や消毒など特別な用途にも使われてきたと伝わり、与那国島だけの例外的な酒として今もなお伝統的に大切に受け継がれ続けており、島の暮らしと文化に今も深く固く結びついているという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ沖縄県
- 足ティビチ豚足を昆布や大根とともに、骨がすっと抜けるほどやわらかくなるまで長時間煮こむ。「弱った部位と同じ部位を食べる」という以類補類の考え方から、脚に不調のある人や年配者、美容を気づかう人に好まれてきたとされる。
- 血イリチー豚の血に、豚肉やにんじん、きくらげなどを加えて炒め煮にする沖縄独特の料理。不調のある部位と同じ部位を食べて補うという以類補類の考えから貧血予防の薬効も期待され、旧正月前や法事の供え物として振る舞われてきた。
- チムシンジ豚レバーと黄色い島にんじんを煎じるように煮こむ、体調がすぐれない時のための滋養食。食事がそのまま薬になるという「クスイムン」の考え方に基づく料理で、貧血気味の時や風邪をひいた時によくつくられてきた。
- ゴーヤーチャンプルー苦味のあるゴーヤーを、しっかりとした沖縄豆腐や卵と炒め合わせる。豆腐が入ってはじめて「チャンプルー」と呼べるとされ、夏の暑さで落ちる食欲とビタミンCの摂取を同時に支える一皿として、季節を問わず食卓に上る。
- ヒージャー汁ヤギの肉や内臓を大鍋でじっくり煮こみ、香りの強いよもぎや苦菜を加えて塩味で仕上げる。独特の風味は好みが分かれるとされるが、棟上げや新築祝いなど大勢が集まる祝いの席で振る舞われてきた料理である。