鍋・汁もの
ぼて茶
Bote Cha
煮出した番茶を塩をつけた茶せんで泡立て、黒豆ご飯やたけのこなどの具を入れて食べる松山の一皿。倹約令の折に藩主の女房たちが工夫したと伝わり、花まつりでふるまわれる寺の名物でもある。
- 発祥: 愛媛県
- 東京から西へ約670km
何でできているか
茶せんで泡立てたお茶がふわふわと茶碗に盛り上がり、その泡が消えないうちに黒豆ごはんとともにかき込むという変わったお茶漬けである、といわれる。松山地域で藩政時代、質素倹約のおふれが出た際に藩主の女房たちがもてなし料理として工夫したのが始まりと伝わり、高価な材料は使わない。松山地域は古くから茶道が盛んで、茶せんで泡立てるという趣向はそこから生まれたとされる。
どう作るのか
クコの葉や番茶と大豆を煮出してお茶をつくり、塩をつけた茶せんで泡立てる。その泡の中に、黒豆ごはんとたけのこ、しいたけ、高野豆腐、奈良漬、フキなどをみじん切りにしたものを入れる。茶碗の中に泡がふわふわと浮かんでいる状態のうちに、箸でかき込むようにして食べるのがこつだという。具材を細かく刻むほど泡になじみ、食べやすくなるとされる。
なぜこの形になったのか
松山市猿川原の寺では、釈迦の誕生を祝う花まつりの折に参拝客へふるまわれ、好評だったことから精進料理も添えて続けられてきたと伝わる。手間のかかる泡立てを要することから、主に茶道をたしなむ人々の間で楽しまれてきたとされ、現代では手間暇をかけた贅沢なお茶漬けとして位置づけられているという。昔は家の周りに植えたクコの葉を煎じて飲む習慣もあり、健康茶として親しまれていたと伝わる。
食べに行く前に
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この土地の食材と料理
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- えび天殻ごとすりつぶしたジャコエビを白身魚や豆腐と練り合わせ、油で揚げる東予の練り物。塩分を抑えて豆腐の甘みとエビの香りを立たせ、殻のジャリっとした歯ざわりが持ち味とされる。
- いぎす豆腐海藻のいぎすと生の大豆粉をだし汁で煮溶かし、寒天のように冷やし固める今治の料理。ひんやりとした食感で暑い盛りの食欲をそそり、エビなどの具を入れる家と入れない家で味わいが分かれるという。
- さつま焼いてほぐした白身魚を麦味噌とすり合わせ、骨でとった出汁でのばして熱い麦飯にかける南予の一杯。ぱさつきがちな麦飯を食べやすくする漁師の工夫と伝わり、地域や家庭で使う魚が違うという。
- 鯛そうめんタイを一尾丸ごと煮て、ゆでた素麺と大皿に盛り、煮汁をかけ汁にして食べる。素麺は七夕の織女に、タイは縁起物にちなむとされ、婚礼や還暦など祝いの席で親族に振る舞われてきたという。
- 鯛めしタイを丸ごと米と炊き込む東予の型と、生の切り身を卵と醤油だれに漬けて熱いご飯にのせる南予の型がある。縁起の良い魚とされ祝いの席でも食べられ、家庭ごとにどちらの食べ方が根付くかが分かれるという。
- たこ飯伊予灘でとれるタコをぶつ切りにし、昆布や根菜と一緒に米に炊き込む。もともと漁船の上で漁師が獲れたタコをそのまま炊いたのが始まりとされ、仕上げにみかんの皮をのせるのが愛媛らしい。