焼きもの
法楽焼
Horaku Yaki
焙烙鍋に小石を敷き、タイを中心にエビやハマグリなど魚介を彩りよく盛って塩だけで蒸し焼きにする今治の一皿。水を使わないため旨味が凝縮するといい、村上海賊の戦勝料理に由来すると伝わる。
- 発祥: 愛媛県今治市
- 東京から西へ約640km
愛媛県今治市
何でできているか
平らな焙烙鍋の上にタイを中心にエビやハマグリ、サザエなどの魚介を色とりどりに並べ、塩だけで蒸し焼きにした華やかな料理だという。水を使わないため魚介の味が凝縮し、下に敷いた小石が余分な水分を吸うことでほっくりとした焼き上がりになるという。潮の流れが特に速いことで知られる来島海峡の荒波にもまれた魚介は、身が締まって美味とされる。
どう作るのか
焙烙の上に小石や松葉を並べ、タイを中心に据えてエビやハマグリ、サザエ、ゆで卵などの魚介を周りに盛りつける。さらに焙烙で蓋をして蒸し焼きにする。入れる魚介は旬に応じて変わるが、タイを中心に飾る形が基本とされる。塩のみの味付けで、素材そのものの旨味を引き出すことに重きが置かれているといい、水を使わない分、蒸し上がりの香りも際立つ。
なぜこの形になったのか
室町時代、この地を拠点にした村上海賊が戦いに勝利した際に食べたのが始まりと伝わり、海賊料理とも呼ばれている。海賊は平時には瀬戸内海の水先案内や海上警固、海上運輸を担う重要な役割を果たしたとされ、茶や香を嗜み連歌を詠む文化人でもあったといわれる。今治市は潮の流れが特に速いことで知られる来島海峡に面し、この激しい潮流が身の締まった魚介を育てたことが、豪快な盛り付けを生んだ背景にあるという。
食べに行く前に
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この土地の食材と料理
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- ぼて茶煮出した番茶を塩をつけた茶せんで泡立て、黒豆ご飯やたけのこなどの具を入れて食べる松山の一皿。倹約令の折に藩主の女房たちが工夫したと伝わり、花まつりでふるまわれる寺の名物でもある。
- えび天殻ごとすりつぶしたジャコエビを白身魚や豆腐と練り合わせ、油で揚げる東予の練り物。塩分を抑えて豆腐の甘みとエビの香りを立たせ、殻のジャリっとした歯ざわりが持ち味とされる。
- いぎす豆腐海藻のいぎすと生の大豆粉をだし汁で煮溶かし、寒天のように冷やし固める今治の料理。ひんやりとした食感で暑い盛りの食欲をそそり、エビなどの具を入れる家と入れない家で味わいが分かれるという。
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- 鯛そうめんタイを一尾丸ごと煮て、ゆでた素麺と大皿に盛り、煮汁をかけ汁にして食べる。素麺は七夕の織女に、タイは縁起物にちなむとされ、婚礼や還暦など祝いの席で親族に振る舞われてきたという。
- 鯛めしタイを丸ごと米と炊き込む東予の型と、生の切り身を卵と醤油だれに漬けて熱いご飯にのせる南予の型がある。縁起の良い魚とされ祝いの席でも食べられ、家庭ごとにどちらの食べ方が根付くかが分かれるという。