甘味 ── 和菓子
カステラ
Kasutera
小麦粉と卵、砂糖と水飴だけで作る厚みのあるスポンジ状の焼き菓子。16世紀にポルトガルから長崎へ伝わった南蛮菓子が起源とされ、長崎の菓子職人が日本人の味覚に合わせて作り替えていったと伝わる。
- 発祥: 長崎県長崎市
- 饅頭・焼き菓子
- 東京から西へ約970km
長崎県長崎市
系譜
カステラ金平糖
何でできているか
小麦粉、卵、砂糖、水飴という四つの材料だけで作られる、厚みのあるしっとりとしたスポンジ状の焼き菓子。底にざらめ糖を沈めて食感の違いを出すのが長崎風の特徴とされる。五三焼と呼ばれる卵の黄身を増やした高級な型もあり、きめ細かく重い生地に仕上がるとされる。木枠の側面に生地がわずかに焦げつくことで独特の風味が生まれるとも言われ、あえて木枠にこだわる店も多いという。
どう作るのか
卵と砂糖を泡立て、小麦粉と水飴を合わせて生地を作り、木枠に流し込んでじっくりと焼き上げる。焼き上がった生地は逆さにして冷まし、気泡を均一にととのえてから切り分けるという。水飴を加えることでしっとりとした食感が長く保たれるとされる。焼き加減の見極めは長年の経験に頼るところが大きく、木枠の中央まで均一に火を通す技術が職人の腕とされる。底のざらめ糖のじゃりっとした食感を残すか溶かしきるかも店によって流儀が分かれるとされる。
なぜこの形になったのか
一説によると、16世紀にポルトガル人が長崎に伝えた南蛮菓子が起源とされ、当初のものとは配合や製法が異なる独自の焼き菓子として長崎の菓子職人が作り替えていったと伝わる。木枠で高さを出して焼く製法は、パンに似た南蛮菓子を、日本人の好む甘く柔らかい菓子へ仕立て直す工夫の跡とされる。長崎では今も出島に近い旧市街に老舗が軒を連ね、贈答用の一棹売りが定番として続いているという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ長崎県
- アルマド食紅で色付けしたゆで卵をすり身で包んで蒸した練り物で、切り口がピンク色に縁どられるのが特徴。平戸の名物とされ、佐世保では「アリマド」、長崎では「竜眼」と呼ばれる同種の練り物があるという。
- 五島うどん長崎県新上五島町で作られる手延べうどん。遣唐使が伝えた製法が起源とされ、島の椿油を使って延ばすことでコシとつるりとした喉ごしが生まれる。
- 鼻はじききゅうりやにんじん、厚揚げ、エビなどを短冊状に切って皿に放射状に並べ、辛子酢みそをつけて食べる料理。諫早地区に伝わり、辛子が鼻をツンとはじくことが名の由来とされ、法事の精進料理とされてきたという。
- ハトシ食パンでエビとイカのすり身を挟んで揚げた長崎の郷土料理。明治時代に中国から伝わったとされ、卓袱料理の一皿から市中で親しまれる郷土食に育っていったと伝わる、開港地らしい一品である。
- ヒカド魚や鶏肉と大根、にんじんなどの野菜を細かく切って煮込み、すりおろしたさつまいもでとろみをつけた料理。長崎に滞在したポルトガル人の肉のシチューが起源とされ、名はポルトガル語の「刻む」に由来するという。
- ひきとおし自宅で飼っていた鶏をさばいてつくる壱岐の鍋料理で、コクの強い壱州豆腐とかために茹でたそうめんを加えるのが定番という。来客をもてなす奥座敷の鍋がはじまりとされ、「引き通し」が名の由来とされる。