酒 ── 焼酎・泡盛
壱岐焼酎
Iki Shochu
長崎県壱岐島の水で仕込み、島内で蒸留・容器詰めまで行った麦焼酎だけが名乗れる呼び方。大麦2に対し米麹1というおおよその比率が伝統的に使われてきたとされ、麦焼酎発祥の地として知られているという。
- 発祥: 長崎県壱岐市
- 麦
- 東京から西へ約940km
長崎県壱岐市
系譜
壱岐焼酎
何でできているか
原料は大麦と米麹で、壱岐島内の水を仕込み水に使うことが条件とされる。大麦の香ばしい香りに、米麹由来のほのかな甘みと旨みが重なる、麦だけを使う麦100%焼酎とはまた違ったふくらみのある酒質になるとされ、7つの蔵元がそれぞれの配合や熟成年数の工夫によって、実に細やかな個性を丁寧に出し合っているとされる。近年は減圧蒸留を取り入れ、より軽やかな酒質を目指す蔵元も少しずつ増えてきているとされている。
どう作るのか
伝統的な壱岐の製法では、大麦2に対して米麹1というおおよその比率でもろみを仕込むと伝わり、島内の水を使い、製麹・仕込み・蒸留・容器詰めまでの全工程をひとつながりで行うことが地理的表示「壱岐」の条件とされている。単式蒸留機による蒸留が主流で、常圧蒸留によるどっしりとした厚みのある酒質が多いとされている。
なぜこの形になったのか
平地が多く水田に向かない壱岐島で、16世紀ごろに中国大陸から伝わった蒸留技術と島の気候が結びつき、大麦を使う蒸留酒が生まれたとされる。年貢として米を納める必要があった一方、大麦は自家用に残しやすかったことから、大麦に米麹を組み合わせる製法が育まれたと伝わり、麦焼酎発祥の地として今もその技術が受け継がれているという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
源流
対比
同じ長崎県
- アルマド食紅で色付けしたゆで卵をすり身で包んで蒸した練り物で、切り口がピンク色に縁どられるのが特徴。平戸の名物とされ、佐世保では「アリマド」、長崎では「竜眼」と呼ばれる同種の練り物があるという。
- 五島うどん長崎県新上五島町で作られる手延べうどん。遣唐使が伝えた製法が起源とされ、島の椿油を使って延ばすことでコシとつるりとした喉ごしが生まれる。
- 鼻はじききゅうりやにんじん、厚揚げ、エビなどを短冊状に切って皿に放射状に並べ、辛子酢みそをつけて食べる料理。諫早地区に伝わり、辛子が鼻をツンとはじくことが名の由来とされ、法事の精進料理とされてきたという。
- ハトシ食パンでエビとイカのすり身を挟んで揚げた長崎の郷土料理。明治時代に中国から伝わったとされ、卓袱料理の一皿から市中で親しまれる郷土食に育っていったと伝わる、開港地らしい一品である。
- ヒカド魚や鶏肉と大根、にんじんなどの野菜を細かく切って煮込み、すりおろしたさつまいもでとろみをつけた料理。長崎に滞在したポルトガル人の肉のシチューが起源とされ、名はポルトガル語の「刻む」に由来するという。
- ひきとおし自宅で飼っていた鶏をさばいてつくる壱岐の鍋料理で、コクの強い壱州豆腐とかために茹でたそうめんを加えるのが定番という。来客をもてなす奥座敷の鍋がはじまりとされ、「引き通し」が名の由来とされる。