麺
つけナポリタン
Tsuke Naporitan
2008年9月、テレビ番組のまちおこし企画と富士市吉原商店街の共同開発で誕生した。トマトベースのスープに鶏ガラなどを合わせたダブルスープに、太めの麺をつけ麺のようにひたして食べるのが特徴で、その後吉原地区のまちづくり組織が普及に取り組んだ。
- 発祥: 静岡県富士市
- 東京から南西へ約110km
静岡県富士市
系譜
つけナポリタン
何でできているか
トマトの酸味に鶏ガラだしの旨みが重なる、二層仕立てのつけ汁が主役。太めの麺はコシが強く、つゆをたっぷり吸っても伸びにくい。ナポリタンよりも軽やかな後味で、つけ麺のように最後まで熱いつゆに浸して食べる。つゆの色は鮮やかな朱色で、食欲をそそる見た目に仕上がっており、器から立ちのぼる湯気にもトマトの香りが混じる。
どう作るのか
トマトベースのスープに鶏ガラなどの和風だしを合わせた「ダブルスープ」を作り、太めの麺を別皿に盛ってつけ麺のようにひたして食べる。2008年、テレビ番組のまちおこし企画と地元の吉原商店街の共同開発で生まれた。麺とつゆを別々の器で出すことで最後まで熱々を保てる仕立てになっており、提供直前にひと煮立ちさせる店が多い。
なぜこの形になったのか
ナポリタンという洋食の定番をご当地グルメとして再構成する際、つけ麺という和の食べ方の型を借りたことで、スープと麺を分けて最後まで熱々のまま食べられる独自の一皿になったと考えられる。つゆと麺を分ける発想そのものが、洋食を土地の言葉に置き換え直す工夫だったと読め、和と洋の技法を重ねた結果として今の一杯があるといえる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ静岡県
- 安倍川もちつきたての餅に砂糖入りのきな粉をまぶす。県内を流れる安倍川にちなむ名で、東海道を旅する人に安倍川の茶屋の名物として親しまれ、『東海道中膝栗毛』にも登場したと伝わる。
- ぼくめし蒸したウナギとささがきごぼうを煮て、炊きたてのごはんに混ぜ込む。太すぎて売り物にならなかったウナギを養鰻場の「木杭(ぼっくい)」でまかない飯にしたのが名の由来と伝わる、大井川流域の混ぜごはん。
- フジキンカ静岡県が育成した系統豚「フジロック」に、中国浙江省原産の希少品種・金華豚を掛け合わせて作出した、静岡県だけの豚。金華豚のやわらかな肉質とフジロック譲りの霜降りを併せ持つとされる。
- 藤枝朝ラーメン朝からラーメンを食べる習慣。温かい一杯と冷たい一杯をセットで頼む型がある。
- 富士宮やきそば戦後、富士宮市内の駄菓子屋やお好み焼き店で子ども向けのおやつとして広まった。コシの強い蒸し麺、ラードを搾った後の「肉かす」、いわしの削り粉「だし粉」の3点が土地の型を作っている。
- がわ生のカツオをたたき、きゅうりや梅干し、青しそとともに味噌で溶いた冷たい汁。カツオ漁に出た漁師が船上で氷水に味噌を溶くとき「ガワガワ」と音がしたことが名の由来と伝わる、夏の漁師めしだったとされる。