魚介 ── 魚
サケ
Sake
生まれた川に戻る性質を持つ回遊魚。北の海で育つほど脂がのり、塩鮭・新巻鮭・いくらと身も卵も余さず使われる。産卵前の遡上時期に川筋の港で揚がるものほど、脂と身の締まりの両方が評価される。
- 赤身
系譜
サケイクラ軍艦
何でできているか
生まれた川の匂いを覚えて戻るとされる回遊魚で、外洋で数年を過ごすほど脂をたっぷりとまとう。産卵のため川を遡り始めると、蓄えていた脂は卵と精巣に取られて急激に落ちていくため、河口や沿岸で獲れる個体ほど身が締まりつつも脂を残している。塩焼きにすると皮目が香ばしく、脂の少ない時期でも身のほぐれの良さで食べやすいとされ、脂の乗り方は漁獲する海域の水温によっても変わるという。
どう作るのか
塩を振って寝かせる塩鮭、二段階で薄塩にしてじっくり乾かす新巻鮭、卵をほぐしていくらにするなど一匹を余さず加工する。産卵前の遡上期に定置網や河口の網で獲れば、身と卵の両方を状態よく取り分けられるため、獲る時期の見極めが加工の質を左右する。氷頭や中骨といった部位まで酢の物や汁物に回す扱いも各地に残り、内臓さえも塩辛に加工されることがある。
なぜこの形になったのか
知床半島に近い標津町のように河川回帰する鮭が集まる海域では、遡上前の脂の乗った個体を狙って揚げる漁が発達した。新潟県村上市では三面川に平安時代からとされる鮭漁の記録が伝わり、江戸期には遡上を助ける「種川」の仕組みが整えられたともいう。一匹の身も卵も使い切る百種以上の郷土料理が、この川筋の暮らしとともに育った。
食べに行く前に
- スーパーの使い方惣菜や刺身、パック寿司の選び方から値引きシールが貼られる時間帯の目安、量り売りの利用法、レジでの会計と袋詰めの流れ、試食のマナーまで、地元のスーパーを楽しむための基本をまとめました。
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- 春に出会う味覚初鰹や筍、桜餅とお花見弁当、新茶、ふきのとうなどの山菜まで、例年春先から初夏にかけて魚屋や和菓子店、産地の直売所で出会いやすい食べものと、探すときのおおまかな時期の目安をまとめたガイドです。
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
本場
- 新潟県 村上市 本場
三面川で平安時代から続くとされる鮭漁と、一匹を余さず使う百種以上の郷土料理で知られる。
- 北海道 標津町 本場
知床半島の付け根に位置し、河川回帰する鮭の漁獲量で全国有数を誇る港町。
使う
- すじこ鮭の卵を卵巣の膜ごと塩漬けにした加工品で、いくらのようにほぐさず粒がまとまっているのが特徴とされる。塩気の強さと卵がまとまった食感の違いがいくらとの見分け方になるという。
- 鮭フレーク(焼き鮭ほぐし)焼いた鮭の身をほぐして作る保存食で、瓶やパウチに詰めて常備される。骨や皮を除いた食べやすさから、ご飯に混ぜたりのせたりして手軽に使われる、忙しい朝にも重宝される一品とされる。
- サーモン握り生のサケを握りずしのネタにする、比較的新しい型。天然のサケは寄生虫の懸念から生食を避けられてきたが、寄生虫のいない養殖サケの輸入によって握りのネタとして定着したとされる。
- マヨ系寿司サーモンマヨやコーン、ツナマヨなど、マヨネーズで和えた具材をのせる握りや軍艦の型。魚の生臭さや酸味が苦手な子どもや初心者にも食べやすい、回転寿司で広まった比較的新しいネタの系統。
- いくら丼醤油漬けにしたいくらをたっぷりと飯にのせた丼。いくらという呼び名は明治期にロシア語から伝わったとされ、大正時代から北海道を中心に日本各地で広く食べられるようになったとされる。
- 鮭のチャンチャン焼き秋から冬にかけて水揚げされるサケと旬の野菜を、味噌とバターで蒸し焼きにする料理。石狩地方の漁師町で、船上や浜で手早く仕上げていた食べ方が始まりと伝わる。鉄板の上で味噌が香ばしく焦げる匂いが食欲をそそるとされる。
- 石狩鍋ぶつ切りにしたサケのあらと身を、キャベツや大根などの野菜と昆布だしで煮て味噌で仕立てる鍋。石狩川の河口で、大漁を祝った漁師たちがとれたてのサケを味噌汁に入れて食べていたのが始まりと伝わる。
- 昆布巻き繊維質が少なく柔らかい日高昆布でサケやニシンを巻き、かんぴょうで結んで甘辛く煮る料理。昆布の音が「よろこぶ」に通じる縁起物とされ、正月のおせち料理に欠かせない一品と伝わる。
- ルイベサケやマスを凍らせたまま薄く切って食べる刺身。雪に埋めて凍らせ寄生虫を防ぎながら保存していたアイヌ発祥の食べ方と伝わり、口の中でじわりと溶けていく食感が持ち味とされる。
- 塩引きずし塩漬けにしたサケを薄く切り、すし飯とともに木枠で押しずしにする米沢の祝い料理。サケの赤とすし飯の白が紅白に映えることから婚礼などの席に欠かせない一品として、内陸の米沢で育まれてきたという。
- はらこ飯サケの煮汁で炊いたご飯に、ほぐした身と煮汁にくぐらせたいくらをのせる亘理町の郷土食。阿武隈川を遡るサケを地引網で獲っていた漁師飯が、伊達政宗への献上を経て広まったと伝わる。
- はらこ飯鮭から取り出したいくら(はらこ)の薄皮を丁寧に外し、酒と醤油に漬けて炊きたてのご飯にたっぷりのせる浜通りの料理。福島で最初に鮭の人工ふ化を取り入れたとされる請戸川流域の鮭漁とともに親しまれてきたという。
- 笹寿司クマ笹の葉に酢飯をのせ、山菜やサケ、野沢菜漬けなどを彩りよく盛りつける上越地方の押し寿司。上杉謙信の出陣にまつわる言い伝えがあり、お盆や祭りなどハレの日に振る舞われてきたと伝わる。
- 鮭の焼漬け村上市に伝わる、白焼きにしたサケを酒とみりん、醤油を合わせたたれに漬け込んだ料理。冷凍技術がなかった時代の保存食が起源とされ、冷めても身がふんわりとして固くならないのが特徴と伝わる。
- 飯ずし村上市に伝わる、サケや数の子、野菜を米と糀に漬け込んで発酵させたなれずし。特産の塩引きサケを使い、低温でじっくり発酵させる保存食で、正月の味として親しまれてきたと伝わる。