ごはんもの ── 丼物
勝手丼
Katte-don
市場で飯だけを買い、鮮魚店を回って選んだ刺身をのせて完成させる丼。釧路市の和商市場が発祥とされ、水揚げに近い市場だからこそ根づいた、自分だけの組み合わせを作れる食べ方とされる。
- 発祥: 北海道釧路市
- 東京から北東へ約900km
北海道釧路市
何でできているか
市場の店先を巡って自分で選んだ魚介が、一つの丼に集まる。同じ「勝手丼」でも、選ぶ人によってウニが多かったりイクラが主役だったりと中身がまるで違うため、見た目も味の重心も一杯ごとに変わるのがこの丼の面白さとされる。どの店で何を選ぶか、自分だけの組み合わせを考える過程そのものも楽しみのうちに含まれるとされる。
どう作るのか
まず飯だけを買い、市場内の鮮魚店を回って好みの刺身や魚介を選んで買い足していく。店ごとに切り分けてもらった刺身を、自分の飯にのせて完成させる仕組みで、あらかじめ盛り付けられた海鮮丼とは注文の手順そのものが異なるとされる。予算に合わせて量や種類を細かく調整できる自由度も、この食べ方ならではの利点とされる。
なぜこの形になったのか
北海道釧路市の和商市場では、水揚げに近い市場でそのまま鮮魚を選べる環境を背景に、この食べ方が根づいたとされる。「勝手どんぶり」の名称は市場内の事業者による登録商標とされ、単なる海鮮丼の一種ではなく、市場が自ら定義し発信してきた独自の食べ方として扱われている。観光客が市場を歩き回ること自体を楽しむ仕掛けにもなっているといい、釧路を訪れる旅行者に向けて市場自身が積極的に紹介している食べ方でもある。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ北海道
- 旭川ラーメン魚介と豚骨を合わせた醤油スープに、ラードで蓋をして冷めにくくする。厳寒の地ならではの工夫とされる。
- 旭川ホルメン旭川の二大名物、醤油ラーメンとホルモン焼きを掛け合わせたご当地グルメ。醤油だれのスープに、下処理して臭みを抜いた豚ホルモンをのせる。2010年代に旭川で考案された。
- ガタタンラーメン芦別市の郷土料理ガタタンをラーメンにした一杯。片栗粉でとろみをつけた塩味のスープに、野菜・肉・魚介など具だくさんの具を合わせ、仕上げに溶き卵を流し入れる。満州からの引き揚げ者が伝えた中華料理が土台にある。
- 美唄のとりめし鶏肉とたまねぎを米と一緒に醤油、砂糖、酒で炊き込むごはん。明治の開拓期、小作人に養鶏を勧めた農場主が、米が実った後に鶏をつぶして客をもてなしたのが始まりと伝わる美唄市中村地区の郷土料理。
- 美唄やきとりモツを中心に、内臓から皮まで一羽分を一本の串に刺す。
- びらとり和牛日高地方・平取町で育つ黒毛和種。昭和37年に島根県から導入された繁殖牛を礎とし、冬の厳しい寒さの中でじっくりと肥育され、味の濃さに定評があるという。札幌をはじめ道内で広く親しまれる銘柄になったという。