惣菜
干しかぼちゃのえごま和え
Hoshikabocha no Egomaae
短冊切りにしたかぼちゃをからからになるまで天日に干し、水で戻してすったえごまで和える鬼無里地域の保存食。冬に腐りやすいかぼちゃを保存用に干す知恵から生まれ、煮物やおやきの具にも使われるという。
- 発祥: 長野県
- 東京から北西へ約180km
何でできているか
短冊切りにしたかぼちゃをからからになるまで天日にさらし、戻してからすったえごまで和える。干すことで水分が抜けて甘みが凝縮し、噛むとねっとりとした食感とえごまの香ばしさが広がるのが持ち味とされる。煮物にしたり、おやきの具にしたりと戻し方によって表情が変わり、生のかぼちゃとはまた違う滋味深い味わいになるという。
どう作るのか
かぼちゃを短冊状に切り、むしろの上に広げて2日ほど天日でからからに干す。食べるときは水で戻してゆで、煎ってすりつぶしたえごまとぬるま湯で和えるとされる。甘辛く煮て食べたり、おやきのあんとして使ったりと用途は広く、家庭ごとに戻し加減や和え方が少しずつ異なるといい、地域で代々大切に受け継がれてきたという。
なぜこの形になったのか
山に囲まれた地域では雪が積もると外部との行き来が難しくなり、長い冬を越すための保存食づくりが暮らしに根づいてきたと伝わる。かぼちゃは冬を越すと凍みたり腐ったりしやすいため、収穫後すぐに干して保存する知恵が生まれたとされる。干すことで味と食感が変わり栄養も増すとされ、余った野菜を無駄なく食べ切る工夫が形になったものとみられる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ長野県
- 安養寺ラーメン信州味噌のルーツとされる安養寺味噌を主役に据えた、佐久の味噌ラーメン。
- 具だくさん味噌汁大根や人参、ごぼうなど旬の根菜をたっぷり入れて煮る長野の日常の汁物。具だくさんにすることで味噌の使用量を抑えられるとされ、小麦粉の生地を落とす「すいとん」を加えて主食代わりにすることもあるという。
- 半ごろしすりこぎで半つぶしにした「半ごろし」のもち米に、あんやきなこをまぶす東信地域のぼたもち・おはぎ。春は「ぼたもち」、秋は「おはぎ」と呼び分けるが同じもので、農作業の合間の手間のかからない祝い菓子という。
- ひたし豆青大豆を歯ごたえが残る程度にゆで、薄味のだし汁に浸す北信・東信地域の一品。馬の鞍のような模様をもつ「鞍掛豆」でもつくられ、数の子と合わせておせち料理にもなるという。
- ほう葉巻き熱湯でこねた米粉の生地であんを包み、朴の葉に包んで蒸す木曽地域の祝い餅。柏の木がない山あいでは代わりに朴の葉を使うようになったと伝わり、翌日の方が葉の香りが移って美味しいという。
- いもなます千切りにしたじゃがいものでんぷんを念入りに洗い流し、油と酢でシャキシャキの食感に炒め上げる飯山市の一品。江戸時代から食べられてきたとされ、冠婚葬祭など人が集まる席にも大皿で振る舞われてきたという。