魚介 ── 貝・甲殻類・イカタコ
ワタリガニ
Watarigani
後ろ脚がヒレ状で泳ぎが得意なことからこの名がついたカニ。甲羅いっぱいに詰まった濃厚なミソと、殻ごと煮込むことで出る出汁の旨みが持ち味で、味噌汁やパスタにも使われる。産卵期の秋から冬が旬とされる。
- エビ・カニ
何でできているか
後ろ脚の先だけがヒレのように平たく広がり、水をかくたびに体全体で泳ぐように移動する。甲羅いっぱいに詰まった濃厚なミソと、殻ごと煮込むことで溶け出す出汁の旨みが持ち味とされ、身そのものよりも殻から染み出る風味を主役にした料理が多い。産卵期を控えた秋から冬にかけて雌の内子が詰まり、味わいが濃くなるとされる。身は繊維質でほぐしやすく、汁物の具としても扱いやすい。
どう作るのか
後ろ脚をオール代わりに泳ぐため機動力が高く、砂泥底に潜って隠れる習性もあることから、かごや底曳き網で獲られることが多いとされる。挟む力が強くけがをしやすいため、水揚げ後は爪を縛って扱われる。殻ごと味噌汁や煮込みパスタにすることで、殻の内側に残った旨みまで余さず引き出せるとされ、丸ごと使い切る調理法が広く根づいている。
なぜこの形になったのか
遠浅で栄養分の豊富な内湾を好み、三河湾など河川が流れ込む海域が古くからの漁場とされる。泳ぐ力に優れる分、開けた干潟や浅い砂泥底を行き来しながら餌となる小魚や貝を探すことができ、内湾の生態系に適応した体の形とされる。栄養豊富な汽水域で育つことが、濃厚なミソの詰まりにつながっていると考えられている。同じ内湾でも河口に近いほど餌となる小魚が集まりやすく、漁場ごとに味の濃さが微妙に違うと語る漁師もいるという。