魚介 ── 貝・甲殻類・イカタコ
タラバガニ
Tarabagani
見た目はカニだが分類上はヤドカリに近い十脚目。脚が太く身の詰まりがよいため食べ応えがあり、繊維質でほろりとほどける食感が持ち味。鍋や焼きガニで冬に人気が高く、北海道が主産地とされる。
- エビ・カニ
系譜
タラバガニ花咲ガニ
何でできているか
太い脚を割ると、繊維質の身がひと塊になってほろりと出てきて、噛むと弾力のある歯ごたえの奥からすっきりとした甘みが広がる。カニの名がついているが、分類上はヤドカリに近い十脚目異尾類とされ、よく見ると歩脚は3対しかなく、後ろの1対は甲羅の中に折りたたまれて隠れている。加熱すると身がぎゅっと締まって繊維がほどけやすくなり、脚1本の身の量が多いぶん、鍋に入れても存在感のある一切れとして楽しめる。
どう作るのか
オホーツク海や根室海峡の沿岸でカニかごを海底に沈め、餌でおびき寄せるようにして獲るのが主な漁法とされる。脱皮を繰り返して大きくなる甲殻類の常として、脱皮直後の個体は殻がまだ薄く身入りが乏しいため、漁期の見極めが味を左右するとされる。水揚げ後は港でボイルされることが多く、そのまま食べるほか、殻ごと炙って香ばしさを足す焼きガニの食べ方も好まれている。
なぜこの形になったのか
冷たい海の海底近くに生息し、水温の低い北海道沿岸が主産地とされる。ヤドカリに近い系統であることは、腹部が左右非対称でかつて巻貝に体を収めていた名残と考えられている。厳しい寒さの海でゆっくりと時間をかけて育つ分、太い脚にしっかりと身が詰まり、身が水っぽくなりにくいとされる。冬場に漁が盛んになるのも、この時期に身入りが最も充実するからだとされる。