麺 ── ラーメン
トンカツラーメン
Tonkatsu Ramen
岡山の中華そばに揚げたてのとんかつを丸ごと乗せたご当地ラーメン。スープの熱で衣がやわらぎ、脂の甘みが溶け出す。昭和40年ごろには岡山市内の店ですでに出されていたと伝わる。
- 発祥: 岡山県岡山市
- 醤油
- 東京から西へ約540km
岡山県岡山市
系譜
トンカツラーメン
何でできているか
岡山で「中華そば」と呼ばれる醤油ベースの一杯に、揚げたてのとんかつを一枚まるごと乗せる。スープの熱でとんかつの衣が少しずつやわらぎ、脂の甘みがスープに溶け出していく。ボリュームのある見た目に反して、スープ自体は醤油ラーメンの延長線上にある軽さを保っている。衣がやわらかくなるにつれてスープの色も少しずつ濁り、一杯のなかで味の表情が変わっていくのも面白さの一つとされる。## どう作るのか 基本の中華そばを仕込み、別に揚げたとんかつを丼の中央に乗せてから供する。とんかつを先に食べるか、スープに浸して食べるかは客の好みに委ねられており、決まった作法はない。とんかつ用の豚肉とラーメンだれの両方を仕込む必要があるため、通常の中華そばより手間がかかる一杯になる。揚げたてのとんかつを別皿に用意する店もあれば、はじめから丼に乗せて供する店もあり、供し方にも幅がある。## なぜこの形になったのか 発祥の時期ははっきりしないが、岡山市内の中華そば店では昭和40年ごろにはすでにメニューにあったと伝わる。当時は安価だったラーメンに高価なとんかつを乗せて贅沢な気分を味わったとする説や、東京でとんかつをラーメンに乗せるという話を聞いた店主が試したのが始まりという説が語られている。いずれの説にせよ、ラーメンともとんかつとも違う組み合わせが岡山の食卓に定着した点は共通している。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ岡山県
- あみとだいこんの煮付け瀬戸内で秋の訪れを告げる、小エビのアミをだいこんと醤油や砂糖で煮付けた一皿。脂ののったアミとだいこんの相性がよく、荒天で漁に出られない冬場は塩漬けにして食べ継いだという。
- 手延べ素麺のばち汁浅口市鴨方町で、手延べそうめんをつくる際に端に出る「ばち」を大根や人参と煮た汁物。三味線の撥に形が似ることが名の由来とされ、そうめんよりコシが強く小さな子どもにも食べやすいという。
- ブリ雑煮岡山県南部で正月に食べる、出世魚ブリを具にした雑煮。ほうれん草や大根、百合根などの根菜を合わせ、縁起のよいブリで新年を祝う家庭料理として親しまれている。既存の「ブリ」は魚の食材ページで、本品は調理された正月料理のため新規作成。
- 千屋牛岡山県新見市で育つ黒毛和種。江戸時代からの最古級の蔓牛(系統牛)の血統を受け継ぐとされ、高梁川の清らかな水と肥沃な土壌の恩恵を受けて育つという。全国の和牛銘柄のルーツのひとつに数えられるという。
- デミかつ丼揚げたてのとんかつに熱々のデミグラスソースをかけた岡山市発祥のご当地丼。東京のホテルの洋食に感動した老舗の創業者が考案したと伝わり、店ごとにトッピングが違うという。
- 鮒めし児島湾の干拓地に育った水路でとれる寒鮒を、まな板で叩いてミンチにし、根菜と炒め煮した汁を熱いごはんにかけて食べる。「とんとこ汁」とも呼ばれ、冬の寒い日の料理として伝わる。矢掛町・玉野市・八浜にまたがる広域のため玉野市を代表点とした。