肉 ── 地鶏
東京しゃも
Tokyo Shamo
江戸に伝わった軍鶏の血を引く東京の愛好家の系統をもとに、都の畜産試験場が交配様式を確立したとされる肉用鶏。飼育期間は120日以上とブロイラーの3倍近い長さになるという。
- 発祥: 東京都青梅市
- 東京から西へ約50km
東京都青梅市
系譜
東京しゃも川俣シャモ
何でできているか
皮は薄く張りがあり、噛むと繊維がほろりとほどける独特の歯ごたえを持つとされる。脂は少なめで、煮込むほどにだしへ旨みを出す性質があり、鍋料理で真価を発揮するタイプという。噛みしめた後に残る余韻の長さも特徴とされる。皮と身の食感の違いがはっきりしていて、焼き鳥にしても鍋にしても異なる表情を見せるとされる。
どう作るのか
江戸に伝わった軍鶏の血を引く東京の愛好家の系統をもとに、都の畜産試験場が交配様式を確立したとされる。飼育期間は120日以上とブロイラーの3倍近く、長い期間をかけて筋肉質な体に仕上げるという。都市部という限られた環境での飼育技術の蓄積も、この地鶏を支えてきたとされる。限られた敷地での飼育となるため、一羽あたりの飼育スペースや衛生管理には特に気を配るという。
なぜこの形になったのか
軍鶏はもともと闘鶏として江戸の愛好家たちに大切に飼われてきた鳥で、食用ではなかったとされる。その血を引く個体を都が食用として仕立て直した経緯には、江戸から続く愛玩文化と、都市の食文化としての鍋需要の両方が重なっているといえる。江戸前という言葉に象徴される、都心ならではの誇りも背景にあるとされる。軍鶏鍋という料理名がそのまま料理ジャンルとして定着している点にも、この鶏の存在感の大きさがうかがえる。
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ東京都
- 油そばスープを張らず、丼の底にためた醤油だれとごま油を麺にからめて食べる。武蔵野地区の店が昭和30年代に売り出したのが始まりと伝わり、酢とラー油を足して味を変えながら食べ進める。
- 味付け海苔板海苔に醤油と砂糖ベースの味付けをして焼き上げた加工品で、明治期に京都行幸の土産として考案されたと伝わる。パリパリとした食感の中で味と香りが一気に広がり、とくに関西でよく使われる海苔の型という。
- 穴子寿司甘辛く煮たあなごをシャリにのせ、煮詰めたツメを塗った江戸前ずしの定番ネタ。栄養豊かな川が流れ込む東京湾で育ったあなごは江戸の食文化を支えた魚のひとつで、ぬめりを取り除く下ごしらえに職人の技が問われるという。
- あんみつ賽の目に切った寒天に、赤えんどう豆や餡、黒蜜をのせた甘味。もとは蜜と豆だけの「みつ豆」に、昭和初期の銀座の甘味処が自家製の餡をのせたのが始まりと伝わり、和菓子と喫茶文化が交わった型とされる。
- 浅草の七味1625年創業と伝わる、浅草・薬研堀に始まる七味唐辛子の元祖とされる店の調合。江戸有数の薬種問屋街だった土地柄から漢方の知識を活かした調合が生まれたとされ、好みに応じたその場調合でも知られる。
- べったら漬け塩で下漬けした大根を米麹と砂糖で漬け込む、江戸のえびす講で売られた浅漬けが起源とされる漬物。麹の自然な甘さが身上で、日本橋の「べったら市」で今も親しまれている。