惣菜
おきゅうと
Okyuto
エゴノリを煮溶かして固めた海藻ゼリーを薄く切り、酢醤油などで食べる。戦前までは毎朝売り歩く「おきゅうと売り」がいたほど、博多の朝食に欠かせない存在だったと伝わる。
- 発祥: 福岡県福岡市
- 東京から西へ約890km
福岡県福岡市
何でできているか
エゴノリという海藻を干し、煮溶かして小判型に固めたもの。福岡市内では一枚一枚巻いた状態で販売され、食べる際に切り分けてタレをかける。酢醤油やポン酢のほか、好みでマヨネーズやしょうが醤油をかけることもあるという。食物繊維が豊富で低カロリーな食品ともいわれている。海に面した土地ならではの朝の一品として知られているそうだ。
どう作るのか
エゴノリを煮溶かして固め、切り分ける。切ったものにタレをかけていただくのが基本の食べ方で、焼き魚を添えると一層美味しくいただけるとされる。朝食のほか、居酒屋などでは酒のつまみとしても提供されているという。ダイエット向きの食品として選ばれることもあるそうだ。淡白な味わいのため、薬味を変えて楽しむ人も多いという。
なぜこの形になったのか
海に面した土地ならではの一品で、かつては毎朝売り歩く「おきゅうと売り」がいたほど朝食に欠かせなかったと伝わる。飢饉の折に多くの人を飢えから救ったという説や、漁師が海藻から偶然生み出したという説など、名前の由来には諸説あるという。今では朝食に食べる習慣は薄れつつあるとも語られている。かつては「おきうど」と呼ばれることもあったそうだ。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ福岡県
- あぶってかもスズメダイに塩をまぶして一晩おき、鱗も内臓も除かずに炙る。小骨が多く敬遠されがちな魚だが、明治期の博多湾で大量に獲れた際に塩をふって焼いてみたのが始まりと伝わる。
- あちゃら漬け白瓜やなす、れんこんなど夏野菜を赤唐辛子入りの甘酢に漬ける。博多湾の南蛮貿易で伝わったポルトガル語「アチャール」が語源とされ、お盆に客をもてなす縁起物の奇数野菜を使うという。
- あまぎのかわたけ朝倉市の黄金川だけで採れる天然の淡水海苔を、三杯酢や甘酢で和えて食べる。江戸時代には将軍への献上品だったと伝わる希少な食材で、現在は絶滅危惧種として保全活動が続くという。
- べたもち小麦粉の生地を平たい形にのばして蒸し、きな粉や小豆の粒あんをかけて食べる。豊前海でとれる舌平目「ベタ」の扁平な姿に見立てて名付けられたとされ、田植え後の祝いに欠かせないという。
- かぼちゃのだんご汁豊前市三毛門産の大玉かぼちゃをとろとろに煮て、練った小麦粉をちぎり入れる汁物。約450年前にポルトガル伝来という三毛門かぼちゃは、食べ物が乏しかった時代の命をつなぐ味だったという。
- ちゃんらー北九州市門司区の食堂で生まれたとされる麺料理。ちゃんぽん麺をいりこだしのうどん風つゆに入れた一杯で、長崎ちゃんぽんを食べたいが小遣いが足りない生徒のために考えられたと伝わる。