惣菜
カスベの煮付け
Kasube no Nitsuke
北海道の方言でエイを指す「カスベ」を、しょうがと一緒に醤油や砂糖、みりんで煮る冬の料理。軟骨魚で骨まで柔らかく食べられ、冷めると煮こごりになるのも持ち味とされる。
- 発祥: 北海道
- 東京から北へ約930km
何でできているか
北海道の方言で「エイ」を意味するカスベを、しょうがと一緒に醤油、砂糖、みりんで煮る冬の料理。軟骨魚のため骨までやわらかく、身から骨まで残すところなく食べられる。冷めると身に含まれるコラーゲンが固まって煮こごりになり、木の芽を添えてそのまま食べても美味とされる。安価で手に入るため、冬の食卓のおかずとしても酒の肴としても親しまれてきたという。
どう作るのか
カスベをぶつ切りにし、しょうがと一緒に砂糖、醤油、酒、みりんで煮る。よく煮込めば骨まで柔らかく食べられるようになるという。カスベは日が経つと臭みが出やすく鮮度が命とされ、しょうがを加えることでその臭みを抑える効果があると伝わる。冷めて煮こごりになったものは、そのまま酒の肴として食べられることも多い。
なぜこの形になったのか
調理法が確立していなかった昔、体内でアンモニア臭を発するカスベは臭みが強く敬遠され、食用ではなく肥料として使われていた歴史もあるという。名前の由来も、煮ても焼いても「かす」にしかならない魚だからという説や、アイヌ語の「カシュムベ」に由来するという説など諸説伝わる。臭みを抑える調理法が広まったことで、いまでは冬の家庭料理として好まれるようになったと伝わる。コラーゲンが豊富なことから、近年は美容食としても注目されているという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ北海道
- 旭川ラーメン魚介と豚骨を合わせた醤油スープに、ラードで蓋をして冷めにくくする。厳寒の地ならではの工夫とされる。
- 旭川ホルメン旭川の二大名物、醤油ラーメンとホルモン焼きを掛け合わせたご当地グルメ。醤油だれのスープに、下処理して臭みを抜いた豚ホルモンをのせる。2010年代に旭川で考案された。
- ガタタンラーメン芦別市の郷土料理ガタタンをラーメンにした一杯。片栗粉でとろみをつけた塩味のスープに、野菜・肉・魚介など具だくさんの具を合わせ、仕上げに溶き卵を流し入れる。満州からの引き揚げ者が伝えた中華料理が土台にある。
- 美唄のとりめし鶏肉とたまねぎを米と一緒に醤油、砂糖、酒で炊き込むごはん。明治の開拓期、小作人に養鶏を勧めた農場主が、米が実った後に鶏をつぶして客をもてなしたのが始まりと伝わる美唄市中村地区の郷土料理。
- 美唄やきとりモツを中心に、内臓から皮まで一羽分を一本の串に刺す。
- びらとり和牛日高地方・平取町で育つ黒毛和種。昭和37年に島根県から導入された繁殖牛を礎とし、冬の厳しい寒さの中でじっくりと肥育され、味の濃さに定評があるという。札幌をはじめ道内で広く親しまれる銘柄になったという。