惣菜
ふきの煮付け
Fuki no Nitsuke
アク抜きしたふきをだし汁で煮る。愛知の伝統野菜「愛知早生ふき」は現在の東海市で発見され、茎が太く香りが良いことから知多半島を中心に広まったと伝わり、シャキシャキとした食感が特徴とされる。
- 発祥: 愛知県東海市
- 東京から西へ約270km
愛知県東海市
何でできているか
ふきの煮付けは、アク抜きしたふきをだし汁で煮る尾張地域の料理。流通しているふきの多くは愛知県の伝統野菜「愛知早生ふき」で、知多半島が主な産地とされる。現在の東海市で発見され、葉ののびが早く、茎が太く香りも良いことから周辺地域に広まったと伝わる。独特の風味とシャキシャキとした食感が持ち味の、春を告げる山菜のひとつとされる。
どう作るのか
生のふきはまずアク抜きをする。塩を振って板ずりをし、たっぷりの熱湯で数分間煮こぼしてから流水で冷やし、筋を取る。その後、4センチほどの長さに切っただし汁で煮て食べる。味噌を加えるアレンジもあるとされ、味付けは家庭ごとに少しずつ異なるという。下処理を丁寧に行うことが、えぐみを抑えるこつとされる、手間のかかる料理だという。
なぜこの形になったのか
知多半島は大きな河川がなく農業に課題を抱えていたが、昭和に愛知用水ができたことで安定した収穫が可能になったと伝わる。愛知早生ふきは茎が太く、シャキシャキとした食感を楽しめるとされ、春になり店頭に出回る時季に合わせて、各家庭でよくつくられているという。学校給食にも提供されることがあり、地元で長く受け継がれてきたとされる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ愛知県
- ふな味噌フナを大豆とともに弱火で5時間ほど煮こんでから、豆味噌と砂糖のたれで仕上げる。木曽三川下流域の川魚料理で、12月後半から1月にとれる寒ブナが脂がのって美味とされ、骨まで柔らかくなるまで煮こむとされる。
- 五平餅炊きたてのうるち米を潰して串に刺し、味噌だれをつけて焼き上げる。中部地方の山間部発祑とされ、山仕事の安全を祈る祭りの前夜につくられてきたと伝わる、奥三河をはじめ中部山間部一帯の料理とされる。
- 箱ずし木枠に酢飯を詰め、エビやアナゴ、干ししいたけ、錦糸卵などを斜めに配置して押しかためる。皆が平等にさまざまな味を楽しめるよう具材を斜めに置くのが尾張・西三河地域の特徴とされ、祝い事でつくられてきたとされる。
- へぼ飯地蜂(クロスズメバチ)の成虫と幼虫を甘辛く煮つけ、炊きたてのごはんに混ぜ込む。信州から奥三河の山間部にかけて貴重なタンパク源とされてきたと伝わり、現在はごちそうとして客人にふるまわれるとされる。
- いがまんじゅう米粉の生地で粒あんを包み、表面に着色したもち米をつける。もち米の粒が栗の「いが」に似ることが名の由来の一説とされ、西三河地域では桃の節句にお雛様へ供える風習が伝わる。
- 味噌おでん土鍋の中央に味噌だれの壺を置き、大根や豆腐などをだしで煮てから壺の味噌につけて食べる。江戸で醤油だしの「関東煮」が広まる一方、愛知では豆味噌(八丁味噌)をつけて食べる方法が根づいたと伝わる。