ごはんもの
ヤファラジューシー
Yafara Juushii
だしをたっぷり効かせ、水分を多めにして炊く沖縄の雑炊風ご飯。しっかり炊き上げるクファジューシーに対し、日常の体調がすぐれない時にも食べやすいやわらかな仕立てで、よもぎや芋の葉を加える家庭も多い。
- 発祥: 沖縄県
- 東京から南西へ約1560km
系譜
ヤファラジューシークファジューシー
何でできているか
米を具材とともにやわらかく炊いた、雑炊仕立ての沖縄県の家庭料理で、「ボロボロジューシー」とも呼ばれる。「クファジューシー」に比べて水分を多くして炊くのが特徴で、とろりとした口当たりが体を温めてくれる。よもぎの葉を入れた「フーチバージューシー」やさつまいもの葉を入れた「カンダバージューシー」など、バリエーションも豊富だという。
どう作るのか
米は炊く30分前に洗い、ざるにあげて水気を切っておく。残り物のご飯を使う時は、水でさっと洗っておく。鍋にだしを入れ、洗った米とお好みの具材を入れてじっくりと火にかける。最近では、食べる直前に生卵とバターを加えて溶かし、まろやかな味わいに変化させる食べ方もあり、だしの量を多めにするとより雑炊らしいとろりとした仕上がりになるという。
なぜこの形になったのか
沖縄の言葉で炊き込みご飯を意味する「ジューシー」のうち、しっかり米粒が立つ「クファ」に対し、やわらかく仕立てるこの料理は日常の家庭料理として親しまれてきたと伝わる。体調がすぐれない時にもつくられることが多く、消化にやさしい一皿として根づいたとされる。豚肉やにんじん、しいたけといった身近な野菜を入れ、栄養満点に仕上げる家庭も多く、優しい味わいが世代を問わず好まれているという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
兄弟
同じ沖縄県
- 足ティビチ豚足を昆布や大根とともに、骨がすっと抜けるほどやわらかくなるまで長時間煮こむ。「弱った部位と同じ部位を食べる」という以類補類の考え方から、脚に不調のある人や年配者、美容を気づかう人に好まれてきたとされる。
- 泡盛タイ米と黒麹だけを使い、米のすべてを麹にする全麹仕込みで造る沖縄の蒸留酒。黒麹由来のクエン酸のおかげで高温多湿の気候でももろみが腐敗しにくいとされ、単式蒸留機で仕上げる焼酎の仲間だという。
- 血イリチー豚の血に、豚肉やにんじん、きくらげなどを加えて炒め煮にする沖縄独特の料理。不調のある部位と同じ部位を食べて補うという以類補類の考えから貧血予防の薬効も期待され、旧正月前や法事の供え物として振る舞われてきた。
- チムシンジ豚レバーと黄色い島にんじんを煎じるように煮こむ、体調がすぐれない時のための滋養食。食事がそのまま薬になるという「クスイムン」の考え方に基づく料理で、貧血気味の時や風邪をひいた時によくつくられてきた。
- ゴーヤーチャンプルー苦味のあるゴーヤーを、しっかりとした沖縄豆腐や卵と炒め合わせる。豆腐が入ってはじめて「チャンプルー」と呼べるとされ、夏の暑さで落ちる食欲とビタミンCの摂取を同時に支える一皿として、季節を問わず食卓に上る。
- 花酒日本最西端の与那国島でのみ製造される、アルコール分60度前後の蒸留酒。原料や製法は泡盛と同じだが、度数が泡盛の上限を超えるため酒税法上は「スピリッツ」として区別されているという。