ごはんもの
わりご弁当
Warigo Bento
専用の木枠で型抜きしたごはんと、こんにゃくやしいたけの煮しめを詰め合わせた小豆島の弁当。江戸時代から続く肥土山農村歌舞伎の演目の合間に、20個ほど持ち寄って分け合って食べるという。
- 発祥: 香川県
- 東京から西へ約530km
系譜
何でできているか
長方形の木箱を斜めに二つ割りにした「わりご」と呼ばれる器に、型抜きしたご飯と具だくさんの煮しめを詰め合わせたお弁当。こんにゃくやしいたけ、にんじん、ごぼう、ちくわ、れんこんなどを少し濃いめに味付けし、卵焼きやかまぼこなどで彩りよく仕上げる。2個で1人前とされ、20人前40個を負い紐のついた木箱にまとめて持ち運ぶのが習わしだったという。小豆島に古くから伝わる独自の幕の内弁当とされる。
どう作るのか
専用の木枠でご飯を型抜きし、わりごに詰める。こんにゃく、しいたけ、にんじん、ごぼう、ちくわ、れんこんなどを煮しめにし、れんこんやごぼう、こんにゃくはやや濃いめに味をつけて彩りよく詰め合わせる。卵焼きやかまぼこなども添え、彩り豊かに仕上げるのが特徴とされる。煮しめの具材や味付けは家庭ごとに異なるため、持ち寄るとさまざまな味を楽しめるという。
なぜこの形になったのか
小豆島では毎年5月3日、農業用ため池の完成を祝って始まったと伝わる「肥土山農村歌舞伎」が開催され、その演目の合間にわりご弁当が食べられてきたとされる。歌舞伎見物のように長時間人が集まる行事で、大人数分をまとめて持ち運べる木箱の形が定着したと考えられる。各家庭で作った弁当を持ち寄り分け合う習わしが、多様な味を楽しむ機会にもなってきたようだ。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
兄弟
同じ香川県
- アジの三杯焦げ目をつけて焼いたアジを、唐辛子や刻みしょうがを効かせた三杯酢に漬ける。酢が骨をやわらげ丸ごと食べられるようにする工夫で、小アジが出回る瀬戸内の夏祭りの酒肴として親しまれてきたという。
- あんもち雑煮煮干し出汁に大根と金時人参、あん入りの丸餅を煮て、最後に白味噌を溶き入れる正月の雑煮。江戸期に貴重だった砂糖を使い切る一年一度のごちそうとして始まったと伝わる。
- えびみそ汁殻ごとすりつぶした小エビを米のとぎ汁でのばし、白味噌と豆腐を加えて煮る汁物。三豊市豊中町の宇賀神社で約300年続くどぶろく祭りに、神事の振る舞い料理として添えられてきたという。
- はげ団子収穫したての小麦粉でつくった団子を、小豆であんをまぶした素朴な菓子。梅雨明けの節目にあたる半夏生(7月2日ごろ)に農作業をねぎらってつくり、神仏に供えて家族で食べる。
- いかなご醤油イカナゴを塩とともに半年以上発酵させて造る魚醤で、香川県高松市庵治町が主産地とされる。一時は姿を消したが1998年頃に地元有志の手で復活したと伝わり、日本三大魚醤の一つに数えられる。
- いもたこ瀬戸内海でとれるタコと里芋を、だしと調味料でともに煮付けたシンプルな一品。かつては正月や婚礼などのハレの日のごちそうだったが、今は日常の惣菜としてよくつくられるという。