ごはんもの
かきまぜ
Kakimaze
たけのこや干しえび、油揚げなどを醤油で煮含め、炊き立てのごはんに混ぜ込む小豆島の郷土料理。醤油の一大産地である島らしく、集落の寄り合いなど大人数の場でふるまわれてきたという。
- 発祥: 香川県
- 東京から西へ約530km
系譜
かきまぜわりご弁当
何でできているか
たけのこやさやいんげん、にんじん、ごぼう、干ししいたけ、油揚げ、干しエビ、ちくわなど、海と山の幸をしょうゆなどで煮含め、炊きたてのご飯に混ぜ込んだ小豆島の郷土料理。「おまぜ」とも呼ばれ、具材それぞれの旨みが染み込んだ煮汁がご飯にほどよく絡み、彩り豊かで華やかな一皿になる。小豆島は醤油づくりが盛んな土地として知られ、地元のしょうゆで味付けすることも多いという。
どう作るのか
米は通常どおりに炊き、干ししいたけと干しエビは水で戻す。ごぼうはささがきにし、さやいんげんは塩ゆでしてから斜めに切り、その他の具材も細かく切りそろえる。にんじんとさやいんげん以外の具材を鍋に入れ調味料とともに煮含め、味がしみたらにんじんとさやいんげんを加えてさらに煮る。炊いたご飯に具材と煮汁を混ぜ合わせて味を調え、器に盛れば完成となる。春はふきやさつまいもの茎、漁師町ではアナゴを加えるなど、季節や地域で具材が変わるという。
なぜこの形になったのか
かきまぜは、親族や集落の集まり、農繁期に近所同士で助け合った際などハレの日に振る舞われてきたとされる。手早く調理できて大人数にも対応しやすく、見た目も華やかなことから、農村の女性たちに重宝されてきたと伝わる。海に囲まれた温暖少雨な小豆島の気候が塩や大豆、小麦の生産に適し、醤油づくりが根づいたことも、この料理の味付けを支えてきた背景のひとつと考えられる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ香川県
- アジの三杯焦げ目をつけて焼いたアジを、唐辛子や刻みしょうがを効かせた三杯酢に漬ける。酢が骨をやわらげ丸ごと食べられるようにする工夫で、小アジが出回る瀬戸内の夏祭りの酒肴として親しまれてきたという。
- あんもち雑煮煮干し出汁に大根と金時人参、あん入りの丸餅を煮て、最後に白味噌を溶き入れる正月の雑煮。江戸期に貴重だった砂糖を使い切る一年一度のごちそうとして始まったと伝わる。
- えびみそ汁殻ごとすりつぶした小エビを米のとぎ汁でのばし、白味噌と豆腐を加えて煮る汁物。三豊市豊中町の宇賀神社で約300年続くどぶろく祭りに、神事の振る舞い料理として添えられてきたという。
- はげ団子収穫したての小麦粉でつくった団子を、小豆であんをまぶした素朴な菓子。梅雨明けの節目にあたる半夏生(7月2日ごろ)に農作業をねぎらってつくり、神仏に供えて家族で食べる。
- いかなご醤油イカナゴを塩とともに半年以上発酵させて造る魚醤で、香川県高松市庵治町が主産地とされる。一時は姿を消したが1998年頃に地元有志の手で復活したと伝わり、日本三大魚醤の一つに数えられる。
- いもたこ瀬戸内海でとれるタコと里芋を、だしと調味料でともに煮付けたシンプルな一品。かつては正月や婚礼などのハレの日のごちそうだったが、今は日常の惣菜としてよくつくられるという。