ごはんもの
栗おこわ
Kuri Okowa
もち米に小豆と栗をのせて蒸し上げるおこわ。神前には円錐形に盛って供えることもあり、佐賀県各地の秋祭り「くんち」では客をもてなす土産として欠かせない一品と伝わる。
- 発祥: 佐賀県
- 東京から西へ約910km
系譜
栗おこわ煮ごみ
何でできているか
もち米に栗と小豆を加えて蒸したおこわ。神前に供える際は円錐や三角のおにぎりの形にすることもあるという。新米を氏神様に捧げる秋祭りに欠かせない料理と伝わる。勝ち戦を願うかち栗を使うこともあるそうだ。「栗こわい」「こわい」とも呼ばれているという。秋祭りに訪れる客人への手土産としても長く定番だったという。
どう作るのか
もち米は洗って一晩水につける。小豆は一度ゆでこぼしてから再びゆで、七、八分ほどの硬さに仕上げる。もち米と小豆を混ぜ、栗をのせて蒸し器で蒸し上げる。栗は干して臼で軽くついた保存食を使うこともあるという。蒸し加減で食感が変わるそうだ。小豆は一度ゆでこぼしてから使うのがこつとされる。神前に供える際は形にもこだわりがあるとされる。
なぜこの形になったのか
祭りの数日前から準備が始まり、客人への土産の定番としてもつくられてきたという。祭りだけでなく、お祝い事でも食された郷土料理で、地域や家庭によって作り方や味が異なるとされる。伊万里くんちなど、各地の秋祭りで欠かせない一品だとされる。有田では末広の形の木枠で抜いて提供することもあるという。地域によって具材や味つけに違いがあるそうだ。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ佐賀県
- あらの姿煮10kgほどにもなるアラ(クエ)を丸ごと大鍋で1日がかりで煮込む。唐津くんちで留守を守る女性たちが客をもてなす「くんち料理」の目玉とされ、戦後、見栄えを競って始まったと伝わる。
- ふなんこぐい昆布で巻いたフナをダイコンなどと大鍋でじっくり煮込み、姿のまま骨まで柔らかく仕上げる。有明海の漁が乏しい冬のたんぱく源として重宝され、鹿島市では恵比寿様への正月の供え物にもなるという。
- ふつもちつきたての餅にゆでたよもぎを練り込み、あんこを包む。全国で桃の節句に菱餅を供えるのに対し、佐賀ではこの「ふつ餅」を供える地域があり、春の訪れを告げるおやつでもあるという。
- 呉豆腐のごま醤油かけ豆乳に葛やでんぷんを加えて固める、有田町に伝わる独特の豆腐。にがりで固める通常の豆腐よりも柔らかくつやがあり、ごま醤油をかけて副菜に、黒蜜やきな粉でスイーツにもなるという。
- 干し柿なます千切りにしたダイコンと干し柿を、酢とゆずの搾り汁、醤油で和える。軒先に渋柿を吊るす「柿のれん」が秋の風物詩となる佐賀市大和町松梅地区で、正月のおせちに添えられるという。
- いかのかけ和えイカと大根、人参をすりごま入りの酢味噌で和える。魚介とダイコンを合わせるこの手の料理は各地にあるが、佐賀では「かけ和え」と呼び、秋祭りには脂ののったサバを使うこともあるという。