ごはんもの
お茶がい/茶がゆ
Ochagai
番茶で炊いたおかゆで、幕末に佐賀藩が財政難から出した倹約令をきっかけに生まれたと伝わる。茶の作用で粘り気の少ないさらりとした味わいになり、使用人を多く抱えた商家の朝食だったという。
- 発祥: 佐賀県
- 東京から西へ約910km
何でできているか
番茶や粉茶で炊いたおかゆ。白がゆとは違い、茶の味が染み込んださっぱりとした味わいで、お茶の作用で粘り気が少なく、さらりと仕上がるとされる。季節によってはサツマイモを加えて「芋がゆ」にすることもあるという。夏は冷やして食べるのもよいとされる。有明海沿岸を中心に食習慣として根付いてきたと伝わる。嬉野では地元産の茶を使ってつくられているそうだ。
どう作るのか
湯を沸かして番茶を加えて茶汁をつくり、そこに洗った米を加えて炊く。冷やごはんと袋に入れた茶葉を煮込む方法もあり、季節によってはサツマイモを加えてかさを増やすこともあるという。吹きこぼれないよう火加減に注意しながら炊くのがこつとされる。出がらしのお茶を無駄にしない知恵とも語られている。湯に冷やごはんを加えて煮込む方法も伝わっている。
なぜこの形になったのか
米を大切にする倹約の心から生まれたと伝わる料理で、多くの使用人を抱えた商家では前夜の冷やごはんと出がらしのお茶を使い、朝食として振る舞われていたという。現在は県内の宿の朝食で味わえることがあるそうだ。嬉野など茶どころではその土地の茶を使ってつくられているという。経済成長とともに家庭でつくられることは減っていったそうだ。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ佐賀県
- あらの姿煮10kgほどにもなるアラ(クエ)を丸ごと大鍋で1日がかりで煮込む。唐津くんちで留守を守る女性たちが客をもてなす「くんち料理」の目玉とされ、戦後、見栄えを競って始まったと伝わる。
- ふなんこぐい昆布で巻いたフナをダイコンなどと大鍋でじっくり煮込み、姿のまま骨まで柔らかく仕上げる。有明海の漁が乏しい冬のたんぱく源として重宝され、鹿島市では恵比寿様への正月の供え物にもなるという。
- ふつもちつきたての餅にゆでたよもぎを練り込み、あんこを包む。全国で桃の節句に菱餅を供えるのに対し、佐賀ではこの「ふつ餅」を供える地域があり、春の訪れを告げるおやつでもあるという。
- 呉豆腐のごま醤油かけ豆乳に葛やでんぷんを加えて固める、有田町に伝わる独特の豆腐。にがりで固める通常の豆腐よりも柔らかくつやがあり、ごま醤油をかけて副菜に、黒蜜やきな粉でスイーツにもなるという。
- 干し柿なます千切りにしたダイコンと干し柿を、酢とゆずの搾り汁、醤油で和える。軒先に渋柿を吊るす「柿のれん」が秋の風物詩となる佐賀市大和町松梅地区で、正月のおせちに添えられるという。
- いかのかけ和えイカと大根、人参をすりごま入りの酢味噌で和える。魚介とダイコンを合わせるこの手の料理は各地にあるが、佐賀では「かけ和え」と呼び、秋祭りには脂ののったサバを使うこともあるという。