ごはんもの
きじ肉と切り干し大根の混ぜご飯
Kijiniku to Kiriboshi Daikon no Mazegohan
きじ骨の出汁できじ肉と切り干し大根、根菜を煮て、炊いたご飯に混ぜ込む鬼北町の一皿。きじは淡泊で熟成に向くとされ、地域で飼育がおこなわれ学校給食にも取り入れられているという。
- 発祥: 愛媛県鬼北町
- 東京から西へ約690km
愛媛県鬼北町
何でできているか
香りの強いキジ肉も、ローストしたりゆでたりすると和らぎ、噛むと弾力とともに淡泊な旨味が広がるという。キジは渡り鳥ではなく里山近くに定住する留鳥で、日本では国鳥に数えられるほど古くから親しまれてきたとされる。白くて脂肪分が少ない肉は、瀬戸内の陽光を浴びて干した切り干し大根と合わせて混ぜご飯に仕立てられ、鬼北町を中心に伝わってきたという。
どう作るのか
きじガラを煮てだしをとる。きじ肉やごぼう、人参、薄あげ、戻した干し大根、しめじやじゃこ天などを炒め、調味料で味をととのえる。きじガラのだし汁を加え、煮汁がなくなるまで煮たら、だし汁と調味料を加えて炊いたご飯に混ぜ込む。仕上げに千切りの柚子皮を散らして香りを添える。学校給食では冷凍したきじブイヨンを使い、年間を通じて提供できるよう工夫しているという。
なぜこの形になったのか
里山の環境変化によりキジが少なくなり、食べる機会が減ってきたと伝わる。鬼北町では地域振興の一環としてキジ飼育に取り組み、平成13年度にはキジ工房が完成して特産品化が進められてきたとされる。混ぜご飯に仕立てることで独特の香りが和らぎ、子どもにも食べやすくなることから、地域の学校給食にも取り入れられ郷土の味として受け継がれているという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
使われる
同じ愛媛県
- ぼて茶煮出した番茶を塩をつけた茶せんで泡立て、黒豆ご飯やたけのこなどの具を入れて食べる松山の一皿。倹約令の折に藩主の女房たちが工夫したと伝わり、花まつりでふるまわれる寺の名物でもある。
- えび天殻ごとすりつぶしたジャコエビを白身魚や豆腐と練り合わせ、油で揚げる東予の練り物。塩分を抑えて豆腐の甘みとエビの香りを立たせ、殻のジャリっとした歯ざわりが持ち味とされる。
- いぎす豆腐海藻のいぎすと生の大豆粉をだし汁で煮溶かし、寒天のように冷やし固める今治の料理。ひんやりとした食感で暑い盛りの食欲をそそり、エビなどの具を入れる家と入れない家で味わいが分かれるという。
- さつま焼いてほぐした白身魚を麦味噌とすり合わせ、骨でとった出汁でのばして熱い麦飯にかける南予の一杯。ぱさつきがちな麦飯を食べやすくする漁師の工夫と伝わり、地域や家庭で使う魚が違うという。
- 鯛そうめんタイを一尾丸ごと煮て、ゆでた素麺と大皿に盛り、煮汁をかけ汁にして食べる。素麺は七夕の織女に、タイは縁起物にちなむとされ、婚礼や還暦など祝いの席で親族に振る舞われてきたという。
- 鯛めしタイを丸ごと米と炊き込む東予の型と、生の切り身を卵と醤油だれに漬けて熱いご飯にのせる南予の型がある。縁起の良い魚とされ祝いの席でも食べられ、家庭ごとにどちらの食べ方が根付くかが分かれるという。