ごはんもの
ごんじゅう
Gonjuu
甘辛く煮た豚バラ肉と油揚げをかつお節とともにご飯に混ぜ、おにぎりにした館山市の郷土料理。秋祭り「やわたんまち」で神輿を担ぐ若衆に振る舞われ、十分に火を通した具が食中毒予防にもなっていたという。
- 発祥: 千葉県館山市
- 東京から南へ約80km
千葉県館山市
何でできているか
甘辛く煮た豚バラ肉と油揚げをご飯に混ぜ込んだおにぎりで、館山市に伝わる郷土料理だという。ほろりとほどけるご飯に、こってりとした豚肉の旨みと油揚げの甘みが染み込み、片手で頬張れる食べやすさが持ち味とされる。秋祭りで神輿を担ぐ若衆に振る舞われる、力の出る一品として今も親しまれ、日常食としても食べられている。
どう作るのか
豚バラ肉と油揚げを醤油と砂糖で甘辛く煮て、炊きたてのご飯に混ぜ込む。神輿の担ぎ手が片手で食べられるよう、おにぎりの形ににぎって配られてきた習わしが今も続いている。具をしっかり煮込んでから混ぜるため、汁気が少なくご飯がべたつきにくく、崩れずに持ち運びやすい仕上がりになり、時間がたっても味が落ちにくい。
なぜこの形になったのか
旧暦十月に出雲へ向かう安房国の人々が、道中の安全を祈って出発前に食べたことに由来すると伝わる。のちに秋祭りで神輿を担ぐ若衆にふるまわれるようになり、片手でつまめるおにぎりの形が定着したとされる。具材をしっかり火を通してから混ぜることは、暑さの残る祭りの時季に食べても傷みにくくする工夫でもあり、理にかなった調理法といえる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ千葉県
- アリランラーメン千葉県長柄町の峠にある一軒から始まったと伝わるラーメン。朝鮮半島の伝説の峠にちなんで名づけられたといい、たっぷりの玉ねぎと豚肉の甘みが溶け込んだ醤油スープに、自家製ラー油とすりおろしニンニクでコクと辛みを重ねる。
- ばらっぱまんじゅう収穫したばかりの小麦を挽いた生地にあんを包み、サルトリイバラ(ばらっぱ)の葉を下に敷いて蒸す北総地域の饅頭。夏祭りやお盆に人が集まると材料を持ち寄ってつくられてきたと伝わる。
- いわしの卯の花漬け酢でしめた背黒イワシを、甘酢で炒ったおからと人参、しょうがとともに漬け込む保存食。おからの白さを卯の花に見立てて名がつき、型崩れや酸化を防ぐ効果もあるとされ、正月のお節や日々の常備食として親しまれてきた。
- 落花生味噌市場に出回らない規格外の落花生を、味噌や砂糖と合わせて炒りつける常備菜。今ほど食料が豊かでなかった時代、農家が余った落花生を無駄にしない工夫から生まれたと伝わる。
- すみつかれ鬼おろしで粗くおろした大根と人参を、節分の豆や酒かすと一緒に煮た料理。栃木県から伝わったとされ、2月最初の午の日にお稲荷様へ供えてから食べる。茨城や埼玉にも同じ名の郷土料理が伝わっている。
- ゆで落花生掘りたての生の落花生をさやごと塩水でゆでる、千葉の産地ならではの季節の味。生の落花生は収穫後すぐに硬くなり出すため、掘りたてをすぐゆでないとおいしくならないという。