麺 ── ラーメン
稲庭中華そば
Inaniwa Chuka Soba
稲庭うどんと同じ手綯い延ばしの製法で作った乾麺の中華そば。比内地鶏と魚介のだしに醤油だれを合わせたスープに、つるりとした喉ごしの麺がよく合う、秋田県湯沢市稲庭発の一杯。
- 発祥: 秋田県湯沢市稲庭町
- 醤油
- 東京から北へ約400km
秋田県湯沢市稲庭町
系譜
稲庭中華そば
何でできているか
使う麺は生ではなく乾麺。国産小麦の生地を熟成させながら少しずつ細く延ばし、天日と室内で二日がかりで乾かす、稲庭うどんと同じ手間をかけて作られる。ゆでたては表面がつるりと滑らかで、中はコシの残る独特の食感になる。比内地鶏と魚介を合わせただしに醤油だれを効かせたスープは澄んだ琥珀色で、乾麺特有の締まった喉ごしとよく合う。
どう作るのか
うどんを打つときと同じく、生地を綱状に延ばしては休ませる工程を何度も繰り返し、極細の麺に仕上げる。生地を切り出すのではなく延ばして乾かす製法のため、太さを均一に保つのに手間がかかる。だしは比内地鶏の旨みと魚介の香りを二段仕立てで引き出し、地元の醤油蔵の醤油で味を決める。乾麺の保存性を生かし、遠方への土産物としても持ち帰りやすい一杯に仕立てられている。
なぜこの形になったのか
湯沢市稲庭の集落は、350年余りにわたって稲庭うどんを作り続けてきた産地。その手延べ・乾燥の技術を持つ職人が、うどんではなく中華麺にこの製法を応用したのが稲庭中華そばのはじまりとされる。乾麺という土地の技術資産があったからこそ、生麺が主流のラーメンの世界でも乾麺仕立ての一杯が成立した。地場産業の技法を隣接ジャンルにそのまま応用した例といえる。
食べに行く前に
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この土地の食材と料理
同じ秋田県
- 赤ずし(赤漬け)炊いたもち米を赤じそと酢で漬け込み、短く発酵させる秋田の郷土ずし。魚を使わない植物性のなれずしで、お盆に仏前へ供える行事食としても伝わる、酸味の穏やかな夏の一皿。
- あさづけ砕け米をすりつぶして煮た生地を砂糖と酢で味付けし、きゅうりやかぶ、季節の果物を混ぜた甘酸っぱいデザート。一般的な漬物の「浅漬け」とは別物で、田植えを終えた女性たちを癒やす夏の一品と伝わる。
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