肉 ── 地鶏
長崎対馬地どり
Nagasaki Tsushima Jidori
対馬に伝わり朝鮮通信使のもてなしにも使われたと伝わる在来種を県の試験場が導入・改良し、軍鶏の血を引く系統と交配して作られたとされる。110日以上かけて育てられるという。
- 発祥: 長崎県対馬市
- 東京から西へ約970km
長崎県対馬市
何でできているか
在来種らしい締まった歯ごたえを持ちながら、軍鶏の血で肉付きが補われているとされる。脂は少なめで、煮ても身が縮みにくいという。噛むほどに島の在来種らしい素朴な旨みが感じられる点も特徴とされる。煮ても焼いても素朴な味わいが際立ち、島の郷土料理との相性が良いとされる。皮は薄めで、素材そのものの味を楽しめるとされる。
どう作るのか
対馬に伝わり朝鮮通信使のもてなしにも使われたと伝わる在来種を県の試験場が導入・改良し、軍鶏の血を引く系統と交配して作られたとされる。110日以上かけて育てられるという。絶滅寸前だった在来種の保護と改良には、長い年月がかけられたとされる。絶滅寸前だった系統を安定して増やすため、種鶏の確保には特に慎重な管理が重ねられたと伝わる。
なぜこの形になったのか
対馬は朝鮮半島に近く、外交使節を迎える窓口としての歴史を持つ島とされる。もてなしの席で供されたと伝わる鶏を、絶滅寸前から復活させて再び食卓に戻した経緯には、島の外交史そのものへの誇りが重なっているといえる。島という限られた環境が、独自の血統を守り抜く土壌になったとも読める。国境の島として異文化との交流を重ねてきた対馬の歴史が、この地鶏の物語にも重なっているといえる。
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ長崎県
- アルマド食紅で色付けしたゆで卵をすり身で包んで蒸した練り物で、切り口がピンク色に縁どられるのが特徴。平戸の名物とされ、佐世保では「アリマド」、長崎では「竜眼」と呼ばれる同種の練り物があるという。
- 五島うどん長崎県新上五島町で作られる手延べうどん。遣唐使が伝えた製法が起源とされ、島の椿油を使って延ばすことでコシとつるりとした喉ごしが生まれる。
- 鼻はじききゅうりやにんじん、厚揚げ、エビなどを短冊状に切って皿に放射状に並べ、辛子酢みそをつけて食べる料理。諫早地区に伝わり、辛子が鼻をツンとはじくことが名の由来とされ、法事の精進料理とされてきたという。
- ハトシ食パンでエビとイカのすり身を挟んで揚げた長崎の郷土料理。明治時代に中国から伝わったとされ、卓袱料理の一皿から市中で親しまれる郷土食に育っていったと伝わる、開港地らしい一品である。
- ヒカド魚や鶏肉と大根、にんじんなどの野菜を細かく切って煮込み、すりおろしたさつまいもでとろみをつけた料理。長崎に滞在したポルトガル人の肉のシチューが起源とされ、名はポルトガル語の「刻む」に由来するという。
- ひきとおし自宅で飼っていた鶏をさばいてつくる壱岐の鍋料理で、コクの強い壱州豆腐とかために茹でたそうめんを加えるのが定番という。来客をもてなす奥座敷の鍋がはじまりとされ、「引き通し」が名の由来とされる。