惣菜
ところてん
Tokoroten
天草を水と酢で煮て型に流し固め、突き器で細長く押し出す。天草の日本一の産地とされる伊豆半島では、家庭でつくるほか駄菓子屋でも売られ、子どものおやつとして根づいてきたとされる。
- 発祥: 静岡県
- 東京から南西へ約110km
何でできているか
ところてんは、天草を水と酢で煮出し、その汁をこして型に流し固め、突き器で細長く押し出す寒天状の食品。伊豆半島は天草の産地とされ、西伊豆で採れる柔らかく粘りのあるマクサと、東伊豆で採れる太く硬いオオブサとで、できあがるところてんの食感が異なるといわれる。透き通った見た目とつるりとした喉ごしが、夏場でも食べやすいとされる理由のひとつだという。
どう作るのか
天草を水で洗い、水と酢とともに煮出す。その液をこして型に流し込んで固め、突き器で押し出して細長いところてんにする。三杯酢や酢醤油をかけ、辛子を添えて青のりを散らすほか、きな粉や黒蜜をかけて甘味として食べることもあるとされる。地域や家庭によって、かけるたれの種類や濃さ、辛子の量までもが少しずつ異なるという。
なぜこの形になったのか
伊豆半島では約1600年前から天草漁が行われてきたと伝わり、天草はところてんの原料だけでなく肥料としても利用されてきたという。突き器で突いたところてんは家庭でつくられるだけでなく駄菓子屋でも売られ、子どものおやつとして根づいてきたとされる。西伊豆の八木沢海岸では、春から初夏にかけて天草を天日干しする、赤いじゅうたんを敷いたような光景が見られるという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ静岡県
- 安倍川もちつきたての餅に砂糖入りのきな粉をまぶす。県内を流れる安倍川にちなむ名で、東海道を旅する人に安倍川の茶屋の名物として親しまれ、『東海道中膝栗毛』にも登場したと伝わる。
- ぼくめし蒸したウナギとささがきごぼうを煮て、炊きたてのごはんに混ぜ込む。太すぎて売り物にならなかったウナギを養鰻場の「木杭(ぼっくい)」でまかない飯にしたのが名の由来と伝わる、大井川流域の混ぜごはん。
- フジキンカ静岡県が育成した系統豚「フジロック」に、中国浙江省原産の希少品種・金華豚を掛け合わせて作出した、静岡県だけの豚。金華豚のやわらかな肉質とフジロック譲りの霜降りを併せ持つとされる。
- 藤枝朝ラーメン朝からラーメンを食べる習慣。温かい一杯と冷たい一杯をセットで頼む型がある。
- 富士宮やきそば戦後、富士宮市内の駄菓子屋やお好み焼き店で子ども向けのおやつとして広まった。コシの強い蒸し麺、ラードを搾った後の「肉かす」、いわしの削り粉「だし粉」の3点が土地の型を作っている。
- がわ生のカツオをたたき、きゅうりや梅干し、青しそとともに味噌で溶いた冷たい汁。カツオ漁に出た漁師が船上で氷水に味噌を溶くとき「ガワガワ」と音がしたことが名の由来と伝わる、夏の漁師めしだったとされる。