惣菜
おかひじきのからし和え
Okahijiki no Karashiae
海藻のひじきに似た野草おかひじきを辛子醤油で和える一品。もとは庄内の海岸に自生していた種が最上川を渡って南陽市に伝わり栽培が始まったとされ、江戸期の文献にも産地として記されているという。
- 発祥: 山形県南陽市
- 東京から北へ約260km
山形県南陽市
何でできているか
見た目が海藻のひじきによく似ることからその名がついた海浜植物「おかひじき」を、辛子と醤油であえた村山・置賜地域に伝わる一品とされる。もとは生命力の強い野草由来の食材で、シャキシャキとした小気味よい食感こそが何よりの身上だという。辛子のぴりりとした辛みが、おかひじき本来の持ち味をいっそう引き立てると伝わる。
どう作るのか
おかひじきはさっと湯通しして色よく仕上げ、水気をしっかり切ってから辛子と醤油で手早く和えるのが基本とされる。ゆで過ぎると独特の食感がすぐに損なわれてしまうため、なるべく短時間でさっと仕上げるのがこつという。シャキシャキとした歯ごたえを活かし、和え物以外にもサラダや卵焼きの具にすることがあると伝わる。
なぜこの形になったのか
おかひじきはもともと海岸沿いに自生していた野草で、その種が最上川を伝って内陸の砂地に運ばれ、そこで栽培が根づいていったとされる。一度摘んでもすぐにまた葉が芽吹くという強い生命力を持つため、繰り返し収穫できる貴重な食材として地域に定着し、素材そのものの食感を活かす和え物として長く親しまれてきたと伝わる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ山形県
- 赤湯辛味噌ラーメン味噌スープの中央に辛味噌を乗せ、溶かしながら味を変えて食べる。
- あけびの味噌詰め焼きほろ苦いあけびの皮に、ひき肉と舞茸を味噌と砂糖で煎り煮したものを詰め、タコ糸で結んで焼く秋の一品。全国では実の白い部分を食べるのが一般的だが、山形では皮を食べる珍しい食文化が根づいているという。
- どんがら汁寒の時季にとれる寒ダラを頭から内臓まで余さず味噌仕立ての汁にする、庄内の漁師料理が起こりとされる冬の一杯。あぶらわたと呼ぶ肝のこくが決め手で、ねぎは入れず岩のりだけを添えるのが本来という。
- ハタハタの湯上げ産卵のため庄内浜に押し寄せるハタハタを丸ごと湯がき、大根おろしと醤油だけで食べるシンプルな冬の魚料理。うろこがなく下処理が手軽なことから、庄内の秋冬の食卓に定着してきたという。
- ひょう干しの煮物夏に摘んだすべりひゆ(ひょう)を茹でて天日干しにした保存食を戻し、糸こんにゃくや人参、油揚げと炒め煮にする正月料理。「今年も“ひょっと”していいことがありますように」と縁起を担いで食べるという。
- 芋煮里芋と牛肉、こんにゃく、ねぎを醤油味で煮込む秋の鍋で、最上川舟運の船頭が河原で棒ダラと里芋を煮て待ち時間を過ごしたのが始まりと伝わる。庄内側では豚肉と味噌仕立てに変わるなど地域差も大きい。