惣菜
生湯葉
Nama Yuba
煮立てた豆乳の表面にできる膜をすくいとる身延町の特産品。日蓮聖人が身延山に入った際、消化によい栄養源として弟子がつくったのが始まりと伝わり、ひと口大に切ってわさび醤油で食べる。
- 発祥: 山梨県身延町
- 東京から西へ約120km
山梨県身延町
何でできているか
大豆から作った豆乳をじっくり煮立て、表面にできる薄い被膜を静かにすくい取る。とろりとやわらかく、ひと口食べると大豆本来のほのかな甘みと香りがふわりと口いっぱいに広がるのが持ち味とされる。ひと口大に切ってわさび醤油につけると、大豆の風味が一層引き立つと昔から言われている。厚みや食感の異なるいくつもの種類が、町内のいくつもの製造元でつくり分けられているという。
どう作るのか
大豆を煮て砕き、布でしぼって豆乳をつくり、鍋でじっくり煮立てる。表面にできた膜を静かにすくい上げるとされ、厚さや食感の違うものが何種類も作られているという。ひと口大に切ってわさび醤油をつけて食べるのが、昔からの定番として今も長く親しまれているとされる。厚みの違いによって舌ざわりが変わるため、好みに応じて選び分ける人も多いという。
なぜこの形になったのか
身延山に入った僧を気づかい、弟子が消化に良い栄養源としてつくったのが始まりと伝わる。大豆には良質な植物性たんぱく質と脂質が含まれ、肉食を避ける僧侶の体を支える精進料理として重んじられてきたとされる。身延町に製造元が多いのも、山にこもる修行の暮らしと結びついた食文化が今に受け継がれてきた結果とみられる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
対比
同じ山梨県
- 甘納豆のお赤飯ささげや小豆を使わず、食紅で赤く色づけたもち米に甘納豆を混ぜ込む山梨の赤飯。ごま塩をかけると甘じょっぱく、祝いの席に欠かせないとされる。同様の甘い赤飯は遠く離れた北海道や東北の一部にもあると伝わる。
- あんびんさつまいも粉と小麦粉を熱湯でこね、あんを包んで叩いて平らにし蒸す峡南地域の菓子。あんを叩き入れる仕草が名前の由来とされ、廃校を機に地元が復活させた市川三郷町六郷の伝統食と伝わる。
- あわびの煮貝駿河湾でとれたアワビを醤油に漬けて樽で運び、馬の体温に揺られるうちに味がしみ込んだという甲州の名産。薄切りにして肝と盛り合わせ、しそやきゅうりを添えて食べると伝わる、海のない山梨に残る海の幸。
- 小豆ほうとう太めに切ったほうとう麺を、餅の代わりに小豆の汁粉に入れて煮る山梨の行事食。北杜市須玉町若神子の三輪神社の夏祭りは「ほうとう祭り」と呼ばれるほどで、赤い小豆の色が厄除けになるとされる。
- 平打ちタンメン山梨県甲府市発祥とされる、幅広の平打ち麺を使った塩味のタンメン。もやしや豚肉、白菜などの野菜がたっぷりのり、フェットチーネのような麺の食感が持ち味とされる。県内の複数の店に受け継がれている。