惣菜
串あさり
Kushi Asari
生きたアサリの水管に串を通し、丸1日天日干しにする。全国有数のアサリ漁獲量を誇る三河湾沿岸に伝わり、江戸時代には幕府への献上品にもなったとされる、半田市亀崎の祭りに欠かせない保存食とされる。
- 発祥: 愛知県半田市
- 東京から西へ約270km
愛知県半田市
何でできているか
串あさりは、生のアサリの水管に串を通し、丸1日天日干しにしてつくる保存食。愛知県はアサリの漁獲量が全国有数とされ、遠浅で波の穏やかな三河湾は、アサリが育ちやすい環境とされる。干すと身が縮むため、身が太ったアサリをぜいたくに使うという。東三河地域や知多地域の沿岸部に、古くから受け継がれてきた料理とされる。
どう作るのか
生のアサリの水管に串を通し、丸1日天日干しにする。身がしっかり太ったアサリを使うのがよいとされ、そのまま食べても凝縮した旨味を味わえるが、火で軽くあぶったり、天ぷらにしたりする食べ方も人気だという。夏の産卵前、栄養を蓄えた春のアサリを使うことが多いとされる。保存食のため一年を通して食べられているという。
なぜこの形になったのか
江戸時代には幕府への献上品となり、東海道の宿場でも提供されるなど、幅広い人に親しまれてきたと伝わる。半田市亀崎で行われる祭りには欠かせない一品とされ、正月の酒の肴としても人気があったという。近年はアサリの漁獲量が減少傾向にあり、家庭でつくる機会も減っているとされ、貝むきなどの道具も受け継がれてきたという。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ愛知県
- ふな味噌フナを大豆とともに弱火で5時間ほど煮こんでから、豆味噌と砂糖のたれで仕上げる。木曽三川下流域の川魚料理で、12月後半から1月にとれる寒ブナが脂がのって美味とされ、骨まで柔らかくなるまで煮こむとされる。
- 五平餅炊きたてのうるち米を潰して串に刺し、味噌だれをつけて焼き上げる。中部地方の山間部発祑とされ、山仕事の安全を祈る祭りの前夜につくられてきたと伝わる、奥三河をはじめ中部山間部一帯の料理とされる。
- 箱ずし木枠に酢飯を詰め、エビやアナゴ、干ししいたけ、錦糸卵などを斜めに配置して押しかためる。皆が平等にさまざまな味を楽しめるよう具材を斜めに置くのが尾張・西三河地域の特徴とされ、祝い事でつくられてきたとされる。
- へぼ飯地蜂(クロスズメバチ)の成虫と幼虫を甘辛く煮つけ、炊きたてのごはんに混ぜ込む。信州から奥三河の山間部にかけて貴重なタンパク源とされてきたと伝わり、現在はごちそうとして客人にふるまわれるとされる。
- いがまんじゅう米粉の生地で粒あんを包み、表面に着色したもち米をつける。もち米の粒が栗の「いが」に似ることが名の由来の一説とされ、西三河地域では桃の節句にお雛様へ供える風習が伝わる。
- 味噌おでん土鍋の中央に味噌だれの壺を置き、大根や豆腐などをだしで煮てから壺の味噌につけて食べる。江戸で醤油だしの「関東煮」が広まる一方、愛知では豆味噌(八丁味噌)をつけて食べる方法が根づいたと伝わる。