惣菜
からかい煮
Karakai-ni
北海道でとれるエイのヒレを乾燥させた「からかい」を2、3日かけて水で戻し、骨がやわらかくなるまでじっくり煮る内陸の郷土料理。プルプルとした軟骨とコラーゲンの食感が特徴で、正月や祭りに供されるという。
- 発祥: 山形県
- 東京から北へ約290km
何でできているか
北海道でとれるエイのヒレを乾燥させた「からかい」を、醤油や砂糖、みりんでじっくりと時間をかけて煮込んだ、山形の内陸部に伝わるハレの日料理とされる。プルプルとしたコラーゲン質と、コリコリとした軟骨の食感が一皿の中で同時に楽しめるという。煮汁が冷えると自然に煮こごりができ、あつあつのごはんとの相性が良いと伝わる。
どう作るのか
からかいは水で2日から3日ほどかけてゆっくりと戻し、骨まですっかり柔らかくなるまでじっくりと煮込むという。大きいまま戻したほうが旨味が逃げにくいとされ、年末になると魚屋があらかじめ戻して煮るだけの状態にして売ることもあると伝わる。ゼラチン質が多いため、煮汁が自然と固まって美味な煮こごりになるという。
なぜこの形になったのか
海から遠く離れた山形の内陸部では、魚といえば塩引き鮭や棒ダラなど、日持ちのする干し魚が食卓の中心だったとされる。北海道からはるばる海を越えてもたらされたからかいも同様に貴重な乾物として扱われ、手間ひまをかけて丁寧に戻し煮込むことで、正月や祭りに欠かせない特別なごちそうへと少しずつ形を変えていったと伝わる。
食べに行く前に
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ山形県
- 赤湯辛味噌ラーメン味噌スープの中央に辛味噌を乗せ、溶かしながら味を変えて食べる。
- あけびの味噌詰め焼きほろ苦いあけびの皮に、ひき肉と舞茸を味噌と砂糖で煎り煮したものを詰め、タコ糸で結んで焼く秋の一品。全国では実の白い部分を食べるのが一般的だが、山形では皮を食べる珍しい食文化が根づいているという。
- どんがら汁寒の時季にとれる寒ダラを頭から内臓まで余さず味噌仕立ての汁にする、庄内の漁師料理が起こりとされる冬の一杯。あぶらわたと呼ぶ肝のこくが決め手で、ねぎは入れず岩のりだけを添えるのが本来という。
- ハタハタの湯上げ産卵のため庄内浜に押し寄せるハタハタを丸ごと湯がき、大根おろしと醤油だけで食べるシンプルな冬の魚料理。うろこがなく下処理が手軽なことから、庄内の秋冬の食卓に定着してきたという。
- ひょう干しの煮物夏に摘んだすべりひゆ(ひょう)を茹でて天日干しにした保存食を戻し、糸こんにゃくや人参、油揚げと炒め煮にする正月料理。「今年も“ひょっと”していいことがありますように」と縁起を担いで食べるという。
- 芋煮里芋と牛肉、こんにゃく、ねぎを醤油味で煮込む秋の鍋で、最上川舟運の船頭が河原で棒ダラと里芋を煮て待ち時間を過ごしたのが始まりと伝わる。庄内側では豚肉と味噌仕立てに変わるなど地域差も大きい。