焼きもの
朴葉味噌
Hoba Miso
朴の葉にこうじ味噌をのせ、ねぎやしいたけを添えて炭火で焼く飛騨高山地域の一品。山仕事をする杣人が朴葉を皿代わりに味噌を焼いたのが始まりと伝わり、今では飛騨牛を添えて食べることもあるという。
- 発祥: 岐阜県
- 東京から西へ約230km
何でできているか
朴の葉の上に自家製の麹味噌をのせて焼く料理で、焼けるにつれて味噌の香ばしい匂いと朴葉のほのかな木の香りが混ざり合い、ぐつぐつと煮立つ味噌の熱々のこくがご飯にも酒の肴にもよく合うという。今日では飛騨牛やきのこ、ねぎを一緒にのせる食べ方も広まり、土産物としても人気だと伝わる。素朴な見た目に反して、食べ手の記憶に残る個性を持つ一皿だと伝わっている。
どう作るのか
秋に茶色く色づいて落ちた朴の葉を集めて冬まで保存しておき、その葉の上に味噌をのせて炭火やホットプレートで焼きながら食べるという。今ではきのこやねぎ、飛騨牛などを一緒にのせて焼くことも多いそうだ。朴葉は抗菌作用があり、味噌に葉の香りが移って美味しくなると伝わり、フライパンでも代用できるという。手間のかかる工程だが、今も惜しまず続けられているという。
なぜこの形になったのか
林業が盛んだった飛騨地域で、山仕事をする杣人たちが朴葉を皿代わりに使い、山で味噌を焼いて食べたのが始まりとされる。冬の寒さが厳しく食材が凍るほどの土地柄から、囲炉裏の火で漬物や味噌を温めながら食べる習わしが根づき、それが一般家庭にも広まり、土産物として売られるようにもなったとされる。こうした経緯は、地域の暮らしの記憶として語り継がれているそうだ。
同じ系統の料理
この土地の食材と料理
同じ岐阜県
- 赤だつの酢ぶて里芋の赤紫色をした葉柄「赤だつ」の筋を取り、塩もみしてから合わせ酢で和える山県市の一品。石灰質のやせた土壌が芋の栽培に適した土地に伝わり、産後の体力回復を願って食べさせたとも言われている。
- 鮎なれずし秋に川を下る子持ちの落ち鮎を塩漬けし、炊きたてのご飯を腹に詰めて桶で2ヶ月ほど乳酸発酵させる岐阜市のなれずし。長良川鵜飼で獲れた鮎を使った鮎鮓は江戸期に将軍家へ献上されたと伝わるという。
- 鮎ぞうすい香ばしく素焼きにした鮎を、ほぐしながらだし汁とご飯でさっと煮た岐阜県の川魚料理。漁で傷がつき市場に出しにくくなった鮎をおいしく食べる工夫が始まりとされ、鮎料理を出す食事処で締めの一品として供されることが多いという。
- 鮒味噌素焼きにした鮒を戻した大豆と時間をかけて煮て、豆味噌とざらめで仕上げる西濃地域の川魚料理。旨味の強い豆味噌が鮒特有の臭みを和らげるとされ、身がほろほろになるまで煮込んで冬の保存食とするという。
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