甘味 ── 和菓子
羊羹
Yokan
餡を寒天で固め、切り分けて食べる菓子。中国から茶とともに伝わった羊肉入りの汁物「羹」が起源とされ、肉食を避ける精進料理として餡を用いる形に変わり、寒天の発見によって練り羊羹として完成したと伝わる。
- 羊羹・寒天
系譜
何でできているか
餡と砂糖、寒天だけといういたってシンプルな組み合わせ。寒天の量と煮詰める時間の違いだけで、ぎっしりと詰まった練り羊羹にも、つるりと喉を通る水羊羹にもなる。栗や柚子などを練り込んだ型も、この基本形の延長線上にあるとされる。一棹の型に流して固め、切り分けて配る形式が定着したのも、贈答品としての性格と結びついているとされる。
どう作るのか
餡に砂糖と水を加えて煮詰め、溶かした寒天を合わせてさらに練り上げ、型に流し込んで冷やし固める。練り上げる時間が長いほど水分が抜けて日持ちのする練り羊羹になり、寒天と水分を多めにすればなめらかな水羊羹になるという。寒天の量を変えるだけで硬さが大きく変わるため、練り羊羹と水羊羹の違いはこの配合にかかっているという。切り分けたときの断面の艶も、練り上げの丁寧さを映す目安とされる。
なぜこの形になったのか
一説によると、羊羹はもともと中国から茶とともに伝わった羊肉入りの汁物「羹」がルーツで、肉食を避ける禅寺の食事にあわせて小麦粉や小豆で羊の姿を模したものに変わっていったと伝わる。江戸期に寒天の製法が広まると、汁物だった羊羹は固めて切り分けられる菓子へと形を変え、日持ちのする土産物として街道筋に定着していったとされる。
食べに行く前に
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この土地の食材と料理
本場
- 佐賀県 小城市 本場
長崎街道沿いの城下町で、出島経由の砂糖が普及し天山山系の良水にも恵まれたことから、明治初期以降ここで練り羊羹づくりが盛んになったと伝わる。
- 京都府 京都市 本場
江戸期に寒天の製法が広まったのを受けて練り羊羹が生まれた地と伝わり、以来、茶席に添える菓子として練り上げる技術が磨かれてきたとされる。