甘味 ── 和菓子
練り羊羹
Neri Yokan
餡と砂糖、寒天を長く練り上げて水分を飛ばし、ぎっしりと詰まった密度に仕上げる羊羹の型。江戸期に寒天が発見されたことで生まれたとされ、日持ちがよく土産物として街道筋に広まったと伝わる。
- 羊羹・寒天
系譜
練り羊羹
何でできているか
餡、砂糖、寒天という羊羹共通の材料を、長く煮詰めて水分を飛ばした密度の高い構成。糖度がおおむね七割前後に達するとされ、この高い糖度と水分の少なさが日持ちのよさを支えているという。練り上げる鍋を火にかけたまま木べらで休みなく混ぜ続ける工程は重労働とされ、経験の浅い職人には任せにくい作業だという。練り上げる際に鍋底が焦げつくと風味を損なうため、絶えず底からかき混ぜる根気が要るという。
どう作るのか
餡に砂糖を加えて煮詰め、溶かした寒天を合わせてさらに練り続ける。練る時間が長いほど水分が抜けて粘りが強まり、型に流して冷やし固めると、切り分けても形が崩れない密度に仕上がるとされる。栗や柚子、小豆以外の豆を使った変わり羊羹も、この練り上げる工程を土台にした応用型として広がっているとされる。型に流してから完全に冷え固まるまで一晩かかることも多く、翌日まで待って切り分けるとされる。
なぜこの形になったのか
一説によると、江戸期に寒天の製法が広まったことで、それまで蒸して作られていた羊羹が、固めて切り分けられる菓子へと変わっていったと伝わる。長く練って水分を減らす工夫は、保存性を高めて遠方まで運べるようにする狙いと結びついており、街道の土産物として各地に定着したとされる。竹の皮で包んで持ち運ぶ慣わしも各地に残り、長距離を運んでも崩れにくい丈夫さが評価されてきたという。