ごはんもの ── 寿司
巻き寿司
Maki-zushi
酢飯と具材を海苔で巻き、包丁で切り分ける寿司の型。太く巻く太巻きと細く巻く細巻きなど、巻き方や太さによっていくつもの型に分かれる、握りずしと並ぶ代表的な形式とされる。
系譜
何でできているか
焼き海苔の上に酢飯を薄く広げ、卵焼きやかんぴょう、きゅうり、マグロの赤身などの具材を中央に置いて、巻きすを使って一気に巻き締める。太く巻いた太巻きは断面に具材の模様が大きく現れ、細く巻いた細巻きは一種類の具材だけを芯にすることが多い。切り分けた一切れごとに、渦を巻くような断面の模様が並ぶのが特徴になっている。
どう作るのか
巻きすの上に海苔を置き、酢飯を端を少し残して均一に広げる。具材を横一列に並べ、巻きすごと手前から一気に持ち上げて巻き込み、閉じ目を下にして少し置いてなじませてから、濡らした包丁で一本を六つから八つに切り分ける。包丁を濡らすのは、酢飯が刃にくっついて断面が崩れるのを防ぐためだという。太さや具材の組み合わせを変えるだけで、同じ技法から幾通りもの見た目が生まれる。
なぜこの形になったのか
海苔で巻いて包丁で切り分けるこの形は、握りずしのように一つずつ仕立てる手間をかけず、まとめて仕込んで切り分けられる効率のよさから、家庭や仕出しの料理としても広まったとされる。切り口に具材の配置がそのまま模様として現れるため、遠足や祭りの折詰めなど、持ち運んで開いたときの見栄えも重んじられてきたと考えられている。海苔という保存の利く食材で包む形は、常温での持ち運びにも向いていたとされる。